科目名 | コミュニティ心理学 |
---|
単 位 数 | 学年配当 | 開講期間 | 担 当 教 員 |
---|---|---|---|
2 | 3 | 後期開講 | 江口 昇勇 |
テーマ |
---|
コミュニティ心理学とは何か (基礎入門)では、コミュニティの定義を最初に行い、コミュニティ心理学が今日的にどのような意味を持っているかを伝える。個人臨床的対応では限界のある虐待対応を例に取り、異業種の協働(コラボレーション)のあり方等を述べる。 |
科目のねらい |
---|
<キーワード> 虐待対応における個人臨床の限界とコミュニティ支援の方法論 学校というコミュニティの意識 コンサルテーション 予防的介入 コミュニティ査定 <内容の要約> 複雑化する社会、疎外が進む都市生活、人々の健康度が低下していく現状では、個人臨床的支援では太刀打ちできない状況が生じている。それに対する方法論として、コミュニティ・アプロ−チ(地域援助)論が提唱されている。この授業ではまずコミュニティの定義を行う。それは従来の村落共同体における権威者の仲裁という地域ではなく、対等、平等を基礎に相互扶助的援助関係の形成を目指すことになる。具体的には虐待問題において、個人臨床では対応できない家庭への地域の専門家集団が協働し、その後の有機的つながりを持ちつつ、家族を支えるあり方を展開したい。また江口のスクールカウンセラー体験をベースに、学校を一つのコミュニティと見なして、不登校、いじめ、非行等々の問題に、教師、管理職、養護教諭、スクールカウンセラー、保護者、子どもがいかに協働できるかを紹介したい。最後に、知的障碍、発達障碍、精神障碍、愛着障碍の問題について、本人と家族の支え方について、個別に論じていきたい。 <学習目標> ・コミュニティ心理学の基礎を理解し、 コミュニティ心理学の理念と特徴について説明できる。 ・コミュニティ心理学の実践について学び、 コミュニティ心理学的発想を将来の活動に利用できる。 ・コミュニティを査定する方法論の習得 ・虐待、非行、機能不全家庭などへの理解とコミュニティ・アプローチによる援助方法 ・学校を一つのコミュニティと見なして、不登校、いじめ、非行などの問題にどのように対するかを学ぶ |
授業のながれ |
---|
1. オリエンテーション コミュニティ心理学とは? 2. コミュニティ心理学の基本理念と目標 3. 虐待の問題とコミュニティ心理学 4. 学校というコミュニティをどのように見るか 5. 非行臨床とコミュニティ心理学 6. 不登校・ひきこもりとコミュニティ心理学 7. いじめ問題をコミュニティ心理学からどう見るか 8. 知的障碍者とコミュニティ心理学 9.精神障碍者とコミュニティ心理学 10.発達障碍児とコミュニティ心理学 11.身体障碍者とコミュニティ心理学 12.子育て支援とコミュニティ心理学 13.危機介入の方法論 14.機能不全家庭とコミュニティ心理学 15.コンサルテーションにおける注意事項 |
準備学習の内容・学ぶ上での注意 |
---|
一方的な講義でなく、双方向的に進めることで理解を深めたいので、積極的に質問をして欲しいと思います。 各授業ごとにレジュメを用意、それに従って講義を進めます。レジュメはパワーポイントを使用、電子データは学内用ネットで添付して学生配信するので各自、事前にダウンロードし、事前学習を欠かさないこと。なお、講義で疑問に思ったことはメールによる問い合わせを歓迎します。そこれは評価の対象ともします。 それと講義の内容を体験的に理解する上でも、児童養護施設、母子施設、学校現場や適応指導教室等でもボランティアを体験し、虐待、非行、いじめ、各種の障碍問題について、問題意識を持って授業に参加して欲しい。 |
本科目の関連科目 |
---|
臨床心理学、犯罪心理学、学校臨床心理学 |
成績評価の方法 |
---|
|
レポート課題を実施する。出席状況と授業中の質問など受講態度を重視する(評価の20%)。レポート課題で80&を評価する。 |
テキスト |
---|
□テキストを使用する ■レジュメを使用する □未定 (最初の授業で指示する) |
(C) Copyright 2011 Nihon Fukushi University. all rights reserved. |
本ホームページからの転載を禁じます。 |
![]() |