科目名 比較文化論

単 位 数 学年配当 開講期間 担 当 教 員
2 3 後期開講 江坂 哲也

テーマ
ヨーロッパ文化の展開を見ながら、日本のそれと比較する

科目のねらい
<キーワード>
ギリシア古典文化  キリスト教
ルネサンス  宗教改革
啓蒙主義など

<内容の要約>
古代ギリシア・ローマ文化とキリスト教、それらが絡み合いながらヨーロッパの文化を展開させてきたと言えます。エポック的時代に的を絞り、それについて文学を中心に扱いながら、日本との違いを考えます。例えば、日本では取り入れた儒教の教えにより、「自分が他人からしてもらいたくないことを、人にするな」と消極的ですが、キリスト教では「人にしてもらいたいことを、他人に対してしなさい」と積極的です。こういう文化が学芸・福祉にも影響を与えると思いませんか。

<学習目標>
・古代ギリシア文化の理解を『オイディプス王』と『詩学』をとおして深める。
・キリスト教の誕生、教会によるプラトンなどのギリシア哲学の摂取と教義の合理化について理解する。
・ルネサンス、科学革命、ルターの宗教改革、啓蒙主義を経て近代的個人が誕生することを理解する。
・それについてレッシング、カント、ゲーテ、シラーの作品で具体的に理解する。
・19世紀になると個人を作り、縛っている社会が発見されるが、その例をフォンターネの作品に見る。

授業のながれ
1.文化とは何か。4大文明と水。文字と紙の発明。
2.古代ギリシア文化総論。ソフォクレスの『オイディプス王』。
3.神話から脱却したギリシア哲学。アリストテレスの『詩学』。
4.ギリシアとローマの文化の相違。キリスト教の誕生、『聖書』。
5.キリスト教のヨーロッパへの普及と十字軍の影響。騎士文学。
6.ルネサンス、「神とカイザー」の対立と分権。修道院から大学へ。
7.ガリレオ、ニュートンなどの科学革命。アクィナスと普遍論争。
8.ルターの宗教改革。ドイツ語訳『聖書』が与えた影響。
9.ヨーロッパ諸国(イギリス、フランス)の演劇。
10.ドイツの啓蒙主義(ゴットシェートからレッシングへ)。
11.ゲーテの『プロメトイス』とシラーの『群盗』。
12.シラーの『ウィルヘルム・テル』。
13.ゲーテの『ファウスト』。
14.フォンターネの『エフィー・ブリースト』。
15.両世界大戦と文化問題。EUの誕生と《第九》。

学ぶ上での注意・担当教員からの希望
講義の中で紹介する絵画や音楽を鑑賞したり、古典的著作を少なくとも翻訳で読み、人類の文化的遺産を自分の頭で理解すること。

本科目の関連科目
「フレッシュマン・イングリッシュT・U」「英語演習T・U」「言語と文化」「総合演習T・U」「哲学」「外国史」

成績評価の方法
課題・小テスト
レポート
中間試験
定期試験
そ の 他
10%
0%
0%
90%
0%
授業中に出席確認かねて実施する数回の小テスト10%。

テキスト
□テキストを使用する
■レジュメを使用する
□未定 (最初の授業で指示する)
 



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