科目名 | 平和学 |
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単 位 数 | 学年配当 | 開講期間 | 担 当 教 員 |
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2 | 2 | 前期開講 | 生江 明 |
テーマ |
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平和への道、 戦争への道 |
科目のねらい |
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<キーワード> 敵とは何か 暴力とは何か 社会的排除 共生への道 歴史と社会思想に学ぶ <内容の要約> 自分とは異なる意見の一方的排除は、 やがて戦争への道を開く。 戦争とは、 敵に対する効率的な排除と殲滅を目指し始める。 青のことが新たな敵対者を生み出す。 その恐怖は、 やがてまだ敵にも味方にもなりえていない人々へ向けて、 抑圧と恫喝の常態化へと向かう。 戦争という非日常が日常化される。 1980 年代後半に東西冷戦が一挙に終結し、 世界を二分してきた対立軸の消滅が世界に平和をもたらすかに見えた。 しかし、 現実は逆に、 押さえ込まれていた各地の敵対関係が、 時に国内内戦という激しい形で噴出した。 9・11 以後、 テロと国家との戦いの正当化が、 戦争に対する正当化の論理として使われ始めている。 まるで自動販売機で自分の望むものを手に入れるように殺戮のボタンを押し始めているかのようだ。 こらえ性のない欲望の暴走は、 効率的に障害となる存在を排除しようとする。 平和や人権という、 戦争の対極にある概念が、 小春日和の日向から生まれたものではなく、 血の流される現場から、 しかし、 希望を最後のよりどころとする 「非排除の社会原理」 としてあることを、 歴史と思想の中で、 諸君とともに学ぼうと思う。 <学習目標> 誰かや、 何かの手のひらで玩ばれることのないように 1. 敵とは何か (ある日、 君は敵とみなされ排除の対象となる) を学ぶこと 2. 敵とは誰か (ある日、 君は誰かを敵とみなし、 排除の対象とする) を学ぶこと 3. 私たちに、 過去を作りかえることは出来ないが、 未来を作ることは可能であること 4. 歴史に学ぶことは、 未来に何を願うかを明らかにすること を学ぶ。 しかし、 願えば明日にでも手に入るものではない。 だからといって性急に絶望する必要はない。 |
授業のながれ |
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1. 戦争の論理:平和の論理……平和学の目指すものは何か 2. 戦争の歴史1 (産業革命のもたらしたもの:侵略と国家総力戦) 3. ワークショップ 4. 戦争の歴史2 (近代国家の登場と植民地) 5. ワークショップ 6. 戦争の歴史3 (第二次世界大戦とホロコースト) 7. 戦争の歴史4 (日本の戦争) 8. ワークショップ 9. 戦争の歴史5 (現代の戦争:ベトナム戦争とカンボジア内戦) 10. 戦争の歴史6 (ポスト冷戦以後:ユーゴ内戦) 11. 戦争の歴史7 (9・11 以後、 新たなテロの手法:排除の正当化とその手法 12. 合意形成の社会原理 (多数決原理と少数意見の尊重原理) ワークショップ 13. ワークショップ ( 同上 ) 14. ワークショップ 15. まとめ:ヒューマン・ライツと寛容の精神 |
学ぶ上での注意・担当教員からの希望 |
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ビデオなどの映像とグループディスカッションを随時編成して進めるので、 欠席することは授業の継続性を壊してしまう。 この授業は学生自身の考える力で進めていくので、 そのことを理解して履修選択すること。 テキストは使わないが参考文献を示すので、 読書することを期待する。 |
本科目の関連科目 |
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「日本史」、 「現代のアジア」、 社会学、 倫理学、 論理学、 政治学などの本学部設置科目以外に、 他学部の 「公的扶助論」、 「社会事業史」 などの科目、 あるいは、 社会的排除を論ずる科目などが関連する。 |
成績評価の方法 |
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課題小レポートを適宜出す。 その中から講義で議論課題として取り上げるので、 好み提出は評価を減ずるものとなる。 期末試験は、 講義の議論課題を中心に出題するので、 欠席者は回答不能の場合が多くなるので、 履修者は注意が必要。 |
テキスト |
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□テキストを使用する ■レジュメを使用する □未定 (最初の授業で指示する) |
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