日本福祉大学 経済学部

消費者と法

単位数 学年配当 開講形態 教員名
2
2
半期
近 藤 充 代

テ|マ 消費者を取りまく様々な問題の現状と消費者を守るための法制度について学ぶ

科目のねらい
【キーワード】 悪質商法 訪問販売 クレジット取引 消費者契約法 クーリング・オフ
<内容の要約>
 今日、 市場ではありとあらゆる商品・サービスが販売されていますが、 消費者がその安全性を逐一確認することは困難であり、 また、 事業者側の様々な広告・宣伝により必要のないものを購入してしまう例も少なくありません。 こうして生ずる欠陥商品による健康被害や悪質商法等による取引被害に対し、 消費者の置かれた不利な立場を考慮しつつ安全性の確保や被害の救済を図ろうとするのが消費者法と呼ばれる一連の法律です。 この講義では、 様々な消費者被害の実態とその原因を明らかにし、 消費者被害救済の現状と課題について学習します。
<学習目標>
・現代の消費者が直面する様々な被害の現状とその原因について説明できる。
・事業者の不適切な勧誘行為により結ばされた契約の取消や、 消費者にとり不利益となる契約条項の無効を主張できる。
・様々な消費者取引ごとに規定の異なるクーリング・オフ権や中途解約権の要件、 行使方法について説明できる。

授業のながれ
  はじめに−−−消費者問題の発生と消費者法の登場
1. 店舗以外の場所での取引 (1) 訪問販売等
2. 店舗以外の場所での取引 (2) 継続的サービス契約、 内職・モニター商法
3. 店舗以外の場所での取引 (3) 通信販売等
4. 消費者契約法
5. 消費者信用取引 (1) 概説
6. 消費者信用取引 (2) クレジット契約
7. 消費者信用取引 (3) キャッシング
8. 投機、 利殖をうたう取引 (1) ねずみ講、 マルチ等
9. 投機、 利殖をうたう取引 (2) 金融商品販売法
10. 投機、 利殖をうたう取引 (3) 金融商品取引法
11. 商品・サービスの安全規制 (1) 製造物責任法
12. 商品・サービスの安全規制 (2) 食品衛生法
13. 被害の救済−−−消費者センター、 裁判所等
14. まとめ−−−現代経済社会と消費者
15. 試 験

学ぶ上での注意・担当教員からの希望
 消費者問題はきわめて身近な問題です。 「自分はしっかりしているから大丈夫!」 などと考えている人が一番危ないのです。 いつ、 誰が被害にあっても不思議ではありません。 ですから、 緊張感を持って講義を聴き、 様々な被害の実態を知るだけでなく、 被害にあった場合の救済方法も知識としてしっかり身に付けてほしいと思います。
<本科目の関連科目>
 「法と人権」 「法と社会」 「法学T」 「民法」 「法律学」

成績評価の方法
課題・小テスト
レポート
中間試験
定期試験
そ の 他

30%

70%

 中間レポートは学期の途中出題する予定です。 試験は期末試験期間中に実施し、 穴埋め式と論述式の両方の問題を出題予定です。

テキスト ■テキストを使用する
□ レジュメを使用する
□ 未定 (最初の授業で指示する)
杉浦市郎編 『消費者法 これだけは』 (法律文化社、 2007 年)



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