科目名 日本文化論

単 位 数 学年配当 開講期間 担 当 教 員
2
3
前 期
斎 藤 夏 来

テ | マ  徳川政権の宗教政策

科目のねらい
<内容の要約>
【キーワード】 東照宮、 寛永寺、 家康、 天海、 天皇、 神国思想、 神仏習合
 皆さんはこれから社会に出て、 外国人に日本文化を語る必要に迫られるかもしれません。 外国人がよくする代表的な質問は、 日本人の宗教とは何か、 ということです。 「日本人は無宗教」 というのは 「日本人は一般的にキリスト教徒ではない」 という事実の言い換えにすぎません。 では、 日本人は一体何を信じて生きてきたのでしょうか。 あなたは何を信じていますか?お金の力ですか?では、 お金が余るほどたくさんあったら、 一体何が欲しいですか? 今の日本人は、 お金はお金をふやす手段 (投資の手段) と考えがちで、 自分が本当に欲しいものは何なのか、 よく考えていないようにもみえますが、 昔は、 国で一番のお金持ちは、 けっこう宗教にお金を使っています。 宗教にお金を使うと、 付属してさまざまな文化も発展し、 何か、 お金では買えない価値が生み出されていたようにもみえます。 この講義では、 江戸時代の日本で頂点に立っていた徳川家と宗教の関係について論じます。 とくに、 岡崎生まれの初代家康さんのお墓が、 なぜ、 栃木県の日光東照宮にあるのか?という問題を取り扱います。
<学習目標>

・江戸時代以前の日本の宗教は 「神仏習合」 といわれる状況にあり、 現代の 「伝統的」 な神道や仏教といわれるものは、 意外に新しいものであることを理解する。
・徳川政権は、 天皇にどのような宗教的、 精神的な役割を期待していたのかを理解し、 現代の日本社会にとっても天皇は必要か、 必要とすればどのような点で必要であるのか、 主権者の一人として自分の意見を持てるようになる。
・歴史研究の基礎となっている歴史史料を読むことで、 歴史は 「事実暗記」 ではなく 「疑問発見」 の学問であることを体得する。

授業のながれ
1  オリエンテーション
2〜5 回くらいまで テーマをめぐる最新の研究成果の紹介ー日光東照宮についてー 
6〜9 回くらいまで 関係史料の収集、 読解、 分析ー東照宮の創設者である天海の史料などー  
10〜13 回くらいまで 家康の肖像画と寺社
14〜15 回 予備

学ぶ上での注意・担当教員からの希望
 受講者は日本史の知識があまりないことを前提に、 できるだけ分かりやすく講義するよう心がけるが、 専門的な内容 (精密な事実確認の連続) を含み、 結論が出るまでに時間がかかったり、 結論が出ない場合もある。 上のABを読んでもあまり興味を感じない人にとって、 そのような講義の内容は苦痛にしかならないので、 受講をおすすめしない。 受講する人は、 ねばり強く続けて聴講し、 分からないことや疑問があれば質問するなど、 積極的に講義づくりに参加してほしい。
<本科目の関連科目> 

成績評価の方法
課題・小テスト
レポート
中間試験
定期試験
そ の 他
0
0%
0%
0%
0%
期末試験… 70% (最終講義時間に試験を行う予定。 詳細未定。)
受講姿勢… 30% (下記参照)
 講義時間中に指名し、 回答を求める場合がある。 指名する主な目的は、 受講者の理解度を確認しながら講義を進めることであるが、 成績評価の参考材料にもする。 また、 時間が余った場合などには、 講義をきいて 「何が面白かったか」 「何をもっと知りたいと思ったか」 を報告する小レポートの提出を求める。

使用テキスト
□テキストを使用する
■レジュメを使用する
□未定 (最初の授業で指示する)
 



(C) Copyright 2007 Nihon Fukushi University. all rights reserved.
本ホームページからの転載を禁じます。