日本福祉大学 福祉経営学部

居住福祉と都市開発
      

単位数 学年配当 開講形態 教員名
2
2
半期
吉 村 輝 彦

テ | マ  居住福祉の観点から開発のあり方を考える

科目のねらい

【キーワード】 居住福祉 人間居住 まちづくり 国際地域開発
<内容の要約>

 「福祉」 「居住福祉」 「人間居住」 等の概念の多様性を理解し、 そこからまちづくり、 都市計画や地域開発の実態を見るとともに、 そのあり方を構想する。
 「居住福祉」 や 「まちづくり」 「都市計画・地域開発」 の枠組みに関する基本概念を踏まえ、 都市・地域社会の問題について分析・把握する。 実際に地域に関わる具体的問題を事例として取り上げ、 問題解決の方法について理解を深める。
<学習目標>
・「居住福祉」 の概念を理解し、 説明できる。
・「居住福祉」 の視点から、 まちづくり・地域づくりの現場を理解し、 説明できる。
・「都市計画」 「国際開発」 の今日的な流れを理解し、 説明できる。


授業のながれ

1. 農村あるいは地域社会とは? 受講上の注意
2. 農村開発の課題
3. 途上国の経験 (1) 住民に苦難をもたらしたインドの大規模農業開発事例
4. 途上国の経験 (2) インドの総合的農村開発とその限界
5. 日本の経験 (1) 住民自身による道路網建設と森林管理
        (2) 住民自身によるダム・水路建設
6. 日本の経験 (3) 明治政府主導の農村開発と農村住民の開発参加
7. 韓国の農村開発経験−セマウル運動
8. 日本の経験 (4) 戦後期農村開発の出発点:生活改善運動
9. 日本の経験 (5) 江戸末期の二宮尊徳と疲弊農村の再興
10. 途上国の自力開発経験:(1) ネパールの女性開発グループの挑戦
             (2) ネパール平野部の開発村
11. 農村開発論:総合的開発論、 内発的発展論、 参加型開発論
12. 参加型開発事例 (1) ネパール JICA の取り組み
13. 参加型開発事例 (2) ネパールの自立的農村開発運動
14. 全体のまとめ
15. 時間内レポート作成


学ぶ上での注意・担当教員からの希望
 課題導入のための講義は行うが、 適宜配布する資料や文献、 また、 現場感覚を活かした学生諸君のグループ討論、 発表ならびに議論を主体にした演習的な講義としたい。 つまり、 必ず討論、 発表する機会があります。 その意味で、 問題意識を持って参加することが求められます。 日頃から新聞記事やインターネット等で今何が起こっているかについて興味を持つこと。 そのことで、 関心度が高まり、 学習意欲が持てるようになります。
 授業外で、 文献レビュー、 インターネット検索、 現場へのフィールドワーク、 グループ討論の実施、 そして、 発表の準備が求められます。

成績評価の方法
課題・小テスト
レポート
中間試験
定期試験
そ の 他




 日常の学習の積極性 (課題についての発表と、 グループ討論、 発表、 議論への参加) と最終レポートの内容とを合わせて評価する。 (概ね、 出席点 30 点、 学習の積極性 30 点、 レポート 40 点)

テキスト □ テキストを使用する
■ レジュメを使用する
□ 未定 (最初の授業で指示する)
【主要参考文献】
ホルへ・アンソレーナ他 (1992) 「スラムの環境・開発・生活誌」 明石書店
穂坂光彦 (1994) 「アジアの街 わたしの住まい」 明石書店
岩崎駿介他 (1995) 「人間居住キーワード事典」 中央法規
大本圭野・戒能通厚編 (1996) 「講座 現代居住1 歴史と思想」 東京大学出版会
内田勝一・平山洋介編 (1996) 「講座 現代居住5 世界の居住運動」 東京大学出版会
早川和男 (1997) 「居住福祉」 岩波書店
早川和男・野口定久・武川正吾 (2002) 「居住福祉学と人間」 三五館
日本住宅会議編 (2002) 「住宅白書 2000〜21 世紀の扉をひらく」 ドメス出版



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