日本福祉大学 社会福祉学部

生涯教育計画

単位数 学年配当 開講形態 教員名
4
3
通年
牧 野   篤

テ | マ 人が生きることの意味と生涯学習

講義のねらい
 日本の社会構造が大きく変化しつつある今日、 人々が自分らしく生きることが焦眉の課題となりつつある。 それは、 高度技術化=情報化・国際化・成熟化=超高齢社会と少子化の到来という新たな時代状況にあって、 それまでの価値観が動揺する一方、 新たな社会に対応しえる秩序が形成されていないことに起因する。 このような時代にあって、 生涯学習が注目され、 生涯にわたって学習し続けることが、 人々が自らの生活を決定する上で不可欠となりつつある。 本講義では、 受講生が、 生涯学習の時代にあって、 主体的に自分の人生をきりひらく力の一端を獲得することを目的とする。 以下の諸点を考察する。 @人間が学習することの意味、 A学校の原理、 B子どもの本質と学習、 C青年の価値観の変容、 D高齢者の生きがい、 E生涯学習と多文化主義

講義のながれ
序 本講義の趣旨・概要・導入
 1. 日本社会の諸問題
 2. グローバリゼーションの進展と日本社会の変容
第1章 近代学校の原理
 1. 人間の発達と学習
 2. 近代とはどういう時代か
 3. 近代の人間観と教育
 4. 学校を構成する原理
 5. 学校教育から生涯学習へ
第2章 人間が学ぶとはどういうことか
 1. 教育と人間の発達
 2. 子どもの本質とは何か
 3. 子どもの発達と学習
 4. 子どもの遊びと自己形成
 5. 遊び・病気・学校化社会
第3章 日本の青年の価値観と生涯学習
 1. 日本社会の変容と青年の価値観
 2. 「楽しく・人のために」 −新しい主体性の萌芽
第4章 高齢者の生きがいと学習
 1. 高齢者の価値観と生きがい
 2. 高齢者の人間関係
 3. 高齢者の新しい生き方と地域社会
 4. 高齢社会と人間が生きることの意味
第5章 多文化社会と教育
 1. 多文化主義とは何か
 2. 多文化主義と教育
 3. 多文化コミュニティの学校教育
 4. 多様性の時代を生きる
 5. 多文化主義の抱える課題
結 生涯学習と人がいきることの意味
1. 生涯学習と学校
 2. 生涯学習と地域社会
 3. 生涯学習と多文化の共存

  (各節で 1 時限を予定、 計 26 時限)

学ぶ上での注意・担当教員からの希望
 自覚的な学習を心がけて欲しい。 とくに講義で示す諸問題を自分の身に引きつけて考えるように試みて欲しい。

成績評価の方法
 講義の区切りに、 2回ほどレポートを課す。

テキスト 牧野篤著 『多文化コミュニティの学校教育−カナダの小学校より−』
学術図書出版社、 1999 年



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