日本福祉大学 社会福祉学部

社会福祉援助技術演習 (保育) (前期分)

単位数 学年配当 開講形態 教員名
2
3
通年 (前期分)
矢満田 篤 二

テ | マ 実務経験者から実技指導を受け、 多様な模擬演習をとおして体感的に援助技術を習得する。

講義のねらい
 本講は、 近年増加している児童虐待への対応策も視野に入れ、 ロールプレィ (役割演技) を多用して問題を抱える家族に接するときの適切な援助姿勢を体得することに重点を置いている。 さらに、 将来、 学生が親になったとき、 わが子を伸び伸びと育てる得意わざの実技も織り込んである。 自動車学校の運転教習のように、 体験的に対人関係を好転させる援助技術の修得を目指して編成し、 効果測定には自己評価方式を採択している。 共感的な接し方など事業組織内の人間関係改善に役立つ基礎能力を身につけ、 後期の保育実習で活用していただきたい。 本年も 「時間の過ぎるのが速かった」 という学生の感想を楽しみにしている。

講義のながれ
1▼ 4/12▼オリエンテーション、 前期方針の調整、 自主学習の評価と課題指示 
▼ケース検討 児童虐待死事例から、 テーマ 「新聞報道記事の背面を考察」
2▼ 4/19▼ロールプレィ 「自己覚知と二重拘束体験」 自己評価方式・効果測定を実施 
▼レポート課題:「えほんのせかい こどものせかい」 を読んで
3▼ 4/26▼感覚特性 (視覚・聴覚・情感) の把握演習 2 人 1 組で交互に実技と観察 ▼KJ 法の概要説明
4▼ 5/10▼KJ 法援用によるグループワーク・創造性開発演習▼ 集団援助 小グループ別で実技演習 まとめの発表まで
5▼ 5/17▼楽しい本とお話の世界への誘い ブックトーク・ストーリーテリング 
▼特別指導 近藤洋子 ゲスト講師 (前名古屋市立鶴舞中央図書館司書)
6▼ 5/24▼リフレィミング技法の習得 共感的な面接態度による会話演習 
▼肯定的話し方の体験、 2 週間後のストーリーテリング課題割当
7▼ 5/31▼すてきな里親さんから聞く 「家族の絆」 ▼絆親子交流会の里親さんをお招きして、 血縁を超える社会的養護例
8▼ 6/ 7▼ストーリーテリング実技演習  「おはなしのろうそく」 から 
▼物語を暗記して数教室・小グループ別に分かれ、 順番にお話しを語る
9▼ 6/14▼ストーリーテリング実技演習 「おはなしのろうそく」 から続き 
▼先週の続き 終了後に自己評価式・効果測定
10▼ 6/21▼ストーリーテリング実技演習の点検、 面接技法の留意点、
▼ロールプレィ 「家族面接相談」 多問題家族に対する模擬面接
11▼ 6/28▼ロールプレィ 「家族面接相談」 役割を交替して続き 
▼要養護児童の相談受理から処遇の経過を追って ケースの発端から展開へ
12▼ 7/ 5▼要養護児童の相談受理から処遇の経過を追って続き 
▼関係社会資源の把握、 模擬処遇会議、 関係機関・連絡調整会議の開催演習
13▼ 7/12▼《前期総合効果測定》小集団討議方式・事例検討 
▼実録ビデオから、 読む・聞く・観察する・動く・伝える・記す・総合演習

学習条件・履修上求められるもの
 援助技術が短時間に教室内のわずかな演習体験で獲得できるはずはありません。 家庭内や友人同士、 家庭教師などバイト先、 ボラ活動や部活、 いたるところで実技訓練の復習を重ねて、 それを別途配付する 「自主レポート」 に記述して提出すること。 評価対象としています。

成績評価
 毎回の自己評価レポート (模擬実務日誌) 集積 40 点、、 実技測定 (3 回) および自主課題 30 点、 前期総合効果測定 40 点、 注意欠如減点−5〜−20 点、 実習等の体験レポート加算点+5〜+20 点により前期総合評価点とします。

テキスト 松岡享子 『えほんのせかい こどものせかい』 日本エディタースクール出版部 1,365 円
【備考】テキスト 2冊目 
    ヘネシー・澄子著 『子を愛せない母 母を拒否する子』 学習研究社 1,575 円



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