日本福祉大学 社会福祉学部

児童福祉論 (保・心)

単位数 学年配当 開講形態 教員名
4
2
前期 (週 2 回)
竹 中 哲 夫

テ | マ 児童福祉制度の変貌と子どもの権利保障

講義のねらい
 少子・高齢社会を迎え、 これに対応する社会福祉制度の基本のあり方が変化している。 児童福祉の分野でも 1990 年代に児童家庭福祉改革がいわれ、 矢継ぎ早に新しい施策が打ち出された。 1997 年 6 月に児童福祉法が大幅に改正された。 2000 年には、 児童福祉法を含む社会福祉各法が改正された。 同じく 2000 年には、 児童虐待の防止等に関する法律と改正少年法も成立した。 2003 年には、 次世代育成支援対策推進法とこれに関連する児童福祉法の改正があり、 少子化社会対策基本法も制定された。 2004 年には、 児童虐待防止法の改正、 児童相談の第一次的窓口を市町村に移す児童福祉法の改正が行われた。 また、 法制審議会では、 少年の重大犯罪などを契機に、 少年法改正の議論が行われている。 これらの制度の動きの背景には、 子どもをめぐる諸問題 (青少年非行、 児童虐待、 いじめ・不登校・ひきこもりなど) が社会的にも注目されている。 子どもたちの現状と児童福祉各分野の現状把握を基礎にし、 今、 児童福祉はどこに立ち、 どこへ進もうとしているのか、 あるいはどのように進めたらよいのか、 を学んでいきたい。

講義のながれ
1 . 児童福祉の概観と子どもの問題
2 . 児童福祉の思想と子どもの権利条約
3 . 児童福祉の歴史 (欧米と日本)
4 . 児童福祉の法制度と実施 (行政) 機関
5 . 児童福祉法はどのように改正されてきたか
6 . 子育て支援・母子父子家庭・母子保健問題
7 . 児童福祉の措置制度・財政制度
8 . 児童福祉の援助方法論
9 . 児童虐待問題と児童相談所
10. 心身障害児問題と心身障害児施設
11. 現代児童相談所論−児童相談所および児童相談はどのように変化するか
12. 児童福祉施設体系論−これからの児童福祉施設のあり方
13. 児童福祉従事者論
14. 児童福祉事例研究
15. 児童福祉の将来

学ぶ上での注意・担当教員からの希望
 講義は、 テキストの使用、 論文等のプリントの配布、 やや詳しいレジメの配布、 VTR の使用などによって進めます。 なお、 講義中適宜質問用紙を配布しますので、 積極的に質問をしてください。

成績評価の方法
 学期末試験により評価します。 講義中配付する資料も期末試験の範囲に入りますので保管するようにしてください。

テキスト 竹中哲夫・垣内国光・増山均編 『新・子どもの世界と福祉』 ミネルヴァ書房。 
(テキストではありませんが、 各種 『社会福祉六法』 『児童福祉六法』 などを携行すると便利です)



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