日本福祉大学 社会福祉学部

現代文化論

単位数 学年配当 開講形態 教員名
2
2
前期
池 谷 壽 夫

テ | マ 現代文化を子ども・女性の視点から考える

講義のねらい
 今日現代の文化を考えるとき、 80 年代に日本ばかりでなく世界をも襲った高度情報・消費社会のもつ意味を考える必要がある。 そこでまず、 戦後日本における子ども文化を 80 年代以降を中心に検討する。 次に、 今日の文化問題で看過できないのは、 世界に蔓延しはじめている暴力と強者の文化である。 いじめや少年犯罪、 あるいは新しい歴史教科書問題、 テロとその報復措置など。 第 3 に、 戦後、 特に 80 年代以降子ども・青年ばかりでなく大人にも大きな影響を及ぼしているのが、 セクシュアリティ文化である。
 本講義では、 以上の 3 つのテーマに焦点をあてながら、 また子ども・女性に視点をあてて現代文化を皆さんと一緒に考えてみたい。

講義のながれ
1. はじめに   文化とは、 若者文化とは何か
第 1 部 高度情報・消費社会における子ども・青年の文化の意味とその諸相
2. 1) 尾崎豊から浜崎あゆみへ   高度情報・消費社会におけるアイデンティティの模索
3. 2) 居場所のない少女たち   紡木たく 『ホットロード』
4. 3) 前世と来世を生きる少女たち   日渡早紀 『ぼくの地球を守って』
5. 4) 矢沢あいの世界   『NANA−ナナ−』 その他
6. 5) 『新世紀エヴァンゲリオン』 の世界   自我形成とアダルト・チルドレン、 自由と共同
第 2 部 少年・少女の 「生きづらさ」 と暴力文化
7. 1) 少年犯罪とその背景にあるもの
8. 2) 「クラス・ピラミッド」 「いじめ」、 「キャラ」 をめぐって
9. 3) リストカットシンドロームと OD   ネオ・マゾヒズム
10. 4) 「引きこもり」 の世界
第 3 部 セクシュアリティ文化とジェンダー
11. 1) 少年・少女雑誌に見るセクシュアリティ文化とジェンダー
12. 2) AV 文化の若者に及ぼす影響
13. 3) 「美少女」 の世界と若者

学ぶ上での注意・担当教員からの希望
(1)授業時にレジュメ、 資料等を配布するので、 授業前や後に読んでおくこと。
(2)さまざまなジャンルの参考文献を授業時に挙げるので、 できるだけ関心を持って買ったり見たりすること。
(3)授業は学生と教員で作るものなので、 質問や意見があればその場で大いに出すこと。

成績評価の方法
 授業時に適宜感想文を書いてもらったり、 小レポートを課します。 成績評価は学期末に行う試験と感想文、 小レポートの 3 つを総合して行います。

テキスト 適宜レジュメを使用する。



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