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福祉市場論 |
単位数 | 学年配当 | 開講形態 | 教員名 |
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テ | マ | 「福祉市場」 形成の背景とその特質を理解し、 「福祉産業」 の課題を探る。 |
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講義のねらい |
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経済学においてはこれまで、 社会福祉ないし福祉サービスを公的部門の一つとみなし、
「公共経済学」 や 「社会保障財政論」 の対象として扱うのが一般的であった。
しかし近年、 「福祉国家」 を目指してきた先進諸国の多くが財政上の困難に直面し、
福祉分野への 「市場原理」 の導入、 「民間企業の参入」 を図る流れが強まってきたことを背景に、
福祉分野を産業分析の対象とする試みが始まっている。 本講義では、 「福祉サービス」 が歴史的に形成されてきた背景を理解した上で、 社会保障財政論やサービス産業論の分野における経済分析の方法に学びながら、 福祉サービス市場の現状を把握し、 福祉産業の課題を探る。 |
講義のながれ |
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1. 「福祉市場」 とは何か 2. 「社会サービス産業」 としての福祉産業の特質 3. 高齢化社会と介護保険市場の創出 4. 介護保険市場の需要分析 5. 介護保険市場の供給分析 (T) 6. 介護保険市場の供給分析 (U) 7. 障害者福祉市場 (T) 8. 障害者福祉市場 (U) 9. 少子化の経済学 10. 保育サービス市場 11. 社会保障費用の国際比較 12. 福祉市場の展望と福祉産業の課題 |
学ぶ上での注意・担当教員からの希望 |
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・「福祉市場」 は、 福祉制度と市場機構の両方の影響を受ける 「擬似市場」
である。 したがって、 介護保険制度や障害者福祉政策の改変動向に注目しつつ、
市場機構がどのように機能しているかを理解することが重要である。 ・講義では特定のテキストを定めずその都度レジュメを配布する。 また、 講義の最後に担当教官との質疑の機会を設け、 次回までに予習すべき資料等を指示するので、 出席を重視して欲しい。 |
成績評価の方法 |
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・出席 30 点、 期末テスト 70 点の配分とする。 |
テキスト | 特に定めないが、 以下の参考文献を予習することを奨める。 (*印は 2005 年度新規指定図書)
・ 宮島 洋 『高齢化時代の社会経済学』 岩波書店 (1992 年) ・ 村上 雅子 『社会保障の経済学 (第 2 版)』 東洋経済新報社 (1999 年) ・ G・エスピン-アンデルセン/渡辺雅男ほか訳 『福祉国家の可能性』 桜井書店 (2001 年) ・ J-C・ドゥロネ&J-ギャドレ/渡辺雅男訳 『サービス経済学説史』 桜井書店 (2000 年) ・ 渋谷博史・平岡公一編著 『福祉の市場化を見る眼』 ミネルヴァ書房 (2004 年) * ・ 下野恵子/大日康史/大津廣子 『介護サービスの経済分析』 東洋経済新報社 (2003 年) ・ 清水谷諭・野口晴子 『介護・保育サービス市場の経済分析』 東洋経済新報社 (2004 年) * ・ 内閣府 『平成 16 年版高齢社会白書』 (2004 年 6 月) * ・ 内閣府 『平成 16 年版障害者白書』 (2004 年 6 月) * ・ 内閣府 『平成 16 年版少子化社会白書』 (2004 年 12 月) * |
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