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法と人権 |
単位数 | 学年配当 | 開講形態 | 教員名 |
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テ | マ | 人が人として生きるための人権保障について考える |
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講義のねらい |
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「法と人権」 というと、 何か堅苦しく、 難しそうだといったイメージがあるかも知れませんが、
そういったマイナス・イメージを捨てて取り組んでください。 多くの人が日常的に、 「自由」 を主張し、 「幸福」 を追求し、 「生命・身体の安全」 に気を配っています。 そうした日常の暮らしと深い関わりのあるところから、 「人権」 について 「最大限の尊重を必要とする」 ことや、 人権の保障は 「人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果」 であって、 「過去幾多の試練に堪えてきた」 ことを学び、 現代社会の人権についての理解を深めてもらいます。 講義は前半と後半に分け、 後半では新しい人権について考察します。 |
講義のながれ |
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<前半> @ 「法とは何か」 「法とは何か、 法にはどのようなものがあるか」 などの基本的な問題から講義を始め、 近代社会から現代社会への人権保障の展開過程 (人権思想の発達と展開) を振り返ります。 それを踏まえて、 今日的な国際的人権保障の成立過程と日本ヘの影響について考察します。 a) 世界人権宣言、 b) 国際人権規約 (A規約・B規約)、 c) 人種差別撤廃条約、 d) 女性差別撤廃条約、 e) 児童の権利条約などを取り上げます。 A 法と裁判 裁判の意義と裁判制度、 刑事・民事・行政裁判について解説した上で、 今日の司法改革のなかで進められている 「国民の司法参加」 について、 '09 年度から実施される運びとなっていますので、 特にその概要や問題点について指摘し、 将来への心構えを促したいと思います。 B 日本国憲法の基本的人権保障 基本的人権の体系や意味・内容について解説し、 人権の基礎理論として今日的に大事な、 a) 個人の尊重、 b) 自己決定、 c) 平等原則、 d) 権利と義務の関係などについて検討します。 <後半> C 自由権的基本権と社会権について、 それぞれの権利の性格や種類の分類、 意味・内容の違いについて解説し、 人権の理解を深めてもらいます。 D 人権侵害と救済の仕組み 主な人権侵害や差別、 例えば、 a) 子供の人権と児童虐待、 b) 障害者の人権と差別、 c) 外国籍市民の人権侵害、 d) 同性愛者の人権侵害、 e) 雇用における性差別、 f) 刑事拘禁施設における人権侵害などに関して、 国際的視点からの比較検討を加え、 救済制度をめぐる課題についても考察します。 E 「新しい人権」 の現状 最後に、 a) プライバシーの権利、 b) 知る権利、 c) アクセス権、 d) 環境権、 e) 健康権、 f) 平和的生存権、 g) 自己決定権などの 「新しい人権」 について、 その権利性を解明します。 |
学ぶ上での注意・担当教員からの希望 |
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@ レジメと資料を添付したプリントを配布します。 A 講義終了後、 毎回、 質問の時間を保証します。 B 出席カードに、 質問や意見・要望等を書いてもらいます。 C 講義の始めに、 前回の復習をします。 このような流れで講義が進むことを理解した上で、 出席してください。 |
成績評価の方法 |
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出席状況 (20 点) と筆記試験 (80 点) により評価します。 |
テキスト | テキスト:『法と人権』 中村・比嘉・徳川著、 法律文化社 (2004)、 1,800
円。 参考文献:「法学セミナー」、 「法学教室」、 「判例タイムス」 など、 および図書館2階にある法学入門書を随時紹介します。 |
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