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国際福祉論 |
単位数 | 学年配当 | 開講形態 | 教員名 |
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テ | マ | 福祉市民として世界に通用する為に、 福祉の原点から考える。 |
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講義のねらい |
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福祉の国際化が、 社会開発・人間開発の深化に伴って先進国側からの開発パラダイムの中で語られ、 一方、 自由貿易の名の下に、 途上国側から医療・福祉人材が先進国に流れ、 途上国の保健・医療・福祉の諸問題を一層深刻化させている。 こうした中で、 単に領域としての福祉から見るのでなく、 人間の安全保障を根源的に問い直す 「戦略としての福祉」 という新たな構想から、 市民による国際協力の在り方を考え直してみたい。 日本の優れた福祉人材が、 国家の枠を越えて行動してゆく新たな時代こそ、 人づくりによる真の国際貢献の時代となろう。 |
講義のながれ |
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第一部 国際福祉の論理 (1) 福祉の起源とボランティアー祈り・連帯の原型 (2) 戦略としての福祉ー戦争と福祉=War-fare State vs Wel-fare State (3) 福祉の政治学―自由と平等=機会の平等か結果の平等か 第二部 国際福祉と歴史認識 (4) 戦時下の知識人―フィリピンにおける三木清 (5) 戦時下の性暴力― 「従軍慰安婦」 ・コソボ (6) 核時代の人間福祉―アジアの被爆者とチェルノブイリ原発事故 (7) ミニテスト 第三部 国際福祉と異文化 (8) 難民・移民・不法滞在―消滅する家族 (9) 自由貿易と医療・福祉人材の国際移動 (10) 開発と宗教―グティ=ネパールにおける伝統的福祉組織 第四部 国際福祉のアプローチ (11) 障害者と開発―Community Based Rehabilitation の現在 (12) 女性と開発―Domestic Violence と構造的貧困 (13) 社会疫学と開発―包括的国際保健へ向けて (14) エコ・ソーシャルワーク―コミュニティの崩壊と再生 (15) 終わりに―福祉市民として生きる、 NGO 的在り方の勧め |
学ぶ上での注意・担当教員からの希望 |
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開発ワーカーとして身につけるべきスキルは多い。 しかしその前に、 どのような世界観の下にどのような人間的素養の幅を持てばよいのか、 という面においては、 日本の若者は決定的な遅れをとっている。 様々な問題をはらみながら起きている国家間の紛争を批判的にとらえ、 軍事化していく生活世界に流されない主体があって初めて国境を越えるということに意味が生まれる。 とりわけ、 過去の日本がアジアを侵略したことに関する歴史認識抜きに、 アジアでの開発協力は成り立たない。 そこが市民による国際協力の出発点であってほしい。 |
成績評価の方法 |
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出席点一回につき 1 点。 全出席は 5 点追加。 ミニテスト 20 点。 中間レポート 30 点。 期末テスト 50 点。 任意レポート 20 点。 ただし、 中間レポート未提出の場合は、 単位認定しない。 授業中の迷惑行為は、 イエローカード一回につき 20 点減点する。 |
テキスト | 適宜レジュメを使用する。 |
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