日本福祉大学 社会福祉学部

道徳教育の研究

単位数 学年配当 開講形態 教員名
2
3
後期
河 合 克 己

テ | マ 道徳教育の正しい在り方を求め、 「道徳」 の内容を知る。

講義のねらい
 第 16 期の中央教育審議会の答申には、 将来を背負う日本人に求められる 「生きる力」 の核として、 豊かな人間性の育成が強調されている。 豊かな人間性とは、 美や自然に感動する感性、 正義や公正さを重んじる心、 生命や人権を尊重する倫理観、 他人を思いやる心や社会貢献の精神、 自立心、 自己抑制力、 責任感、 共生や寛容の心等の感性や道徳的価値を大切にしようとする心であるととらえられている。 この心を育てるのが道徳教育の本来の姿であると私は考える。
 日常生活の中のあらゆる場面や機会をとらえて行われなければならない道徳教育の、 より良き、 より正しい展開と方法について、 文部省の新教育課程を土台にして考えていきたい。
 特に、 学校教育での 「道徳の時間」 が道徳教育であるという低次元的誤解の矯正や、 諸事情によって満足な道徳教育が実践されていない地域の現状についても論究しその問題解決に努めたい。

講義のながれ
1. 道徳教育の現状 (教育課程改訂を通して)
2. 道徳教育改善の動きと方向 (指導状況調査を通して)
3. 道徳教育改訂の歩みと内容
4. 「道徳性」 と 「道徳的実践力」 と道徳的実践
5. 学校教育における道徳教育 (その 1)
6. 学校教育における道徳教育 (その 2)
7. 「道徳」 の内容と指導のポイント (項目 1)
8. 「道徳」 の内容と指導のポイント (項目 2)
9. 「道徳」 の内容と指導のポイント (項目 3)
10. 「道徳」 の内容と指導のポイント (項目 4)
11. 「道徳」 の指導計画と指導実践 (具体的に)
12. 「道徳」 と評価
13. 「道徳」 実践の多様な工夫

学ぶ上での注意・担当教員からの希望
 諸君に期待したいのは万難を排して全時限を出席してほしい。 講義内容は私の教職経験から得たものばかりで、 一般的書籍や資料からでは求められない。 欠席したり居眠りしたりしないで、 講義を聞いて感得して欲しい。 私も君達に退屈させない講義をするよう努力する。 教育は師弟間の信頼関係による心のつながりによって成立するものである。 とりあえず教員免許でも取っておこうという安易な考えの人には履修して欲しくない。

成績評価の方法
 試験当日に発表する主題によるレポート(持ち込み可) 試験と、 途中に出題する 「道徳の時間」 の仮想授業案によって評価する。
 普段の受講姿勢、 出席状況、 学習意欲等を加算するのは当然である。

テキスト 文部科学省 『中学校学習指導要領 (平成 10 年 12 月) 解説−道徳編−』 財務省印刷局
テキストのほかにレジュメと資料を用意する。



(C) Copyright 2004 Nihon Fukushi University. all rights reserved.
本ホームページからの転載を禁じます。