日本福祉大学 社会福祉学部

国際関係論

単位数 学年配当 開講形態 教員名
2
3
後期
大 濱   裕

テ | マ 「新国際秩序」 の幻想を越えて

講義のねらい
 「9.11 同時多発テロ」 以降の世界は、 今日のイラク情勢に象徴されるごとく混迷の度合いを益々深めつつある。 また、 一方で、 第三世界における貧困の拡大や環境破壊は益々その深刻の度合いを増し、 その背景の中で世界は民族・宗教的な対立・紛争が激化するとの見方が提示されてきた。 然し、 果たしてその視点は真実なのであろうか。 実は、 世界中で展開される紛争や抗争の背後には、 社会主義体制の崩壊を背景とした 「新国際秩序」 樹立に向けた国際金融資本や多国籍企業の仕掛けが潜んでいる。 平和な世界を構築しようとすれば、 そうした国際社会の構造システムを冷徹に見抜く目を養う事が肝要である。 マスコミの思想操作に惑わされる事のない分析眼と思考力こそが今問われている。

講義のながれ
1 . オリエンテーション/「9.11 同時多発テロ」 以降の国際情勢の特徴
2 . 「9.11 同時多発テロ」 の背景と国際社会システム
3 . アフガニスタン・イラク侵略戦争の実態と今日的意味
4 . イスラエル・パレスチナ問題の本質(1)
5 . イスラエル・パレスチナ問題の本質(2)
6 . 国際紛争の現状と背景要因
7 . 国際石油問題の現状と背景要因
8 . 国際原子力・核エネルギー問題の現状と背景要因
9 . 国際軍縮問題と日米安保条約/北朝鮮問題
10. 国際食糧問題の現状と背景要因
11. 国際経済問題の現状と背景要因
12. EU・ロシア・中国の政治経済問題
13. まとめ:「新国際秩序」 の行方と日本の選択

学ぶ上での注意・担当教員からの希望
 新聞記事、 専門書、 情報誌ならびに関連の特集番組に幅広く目を通し、 国際情勢・問題に対する感性を普段から磨いておくことが先ず基本である。 然し、 それらの内容を鵜呑みにすることなく、 自らの視点で多面的な思考を心がける必要がある。

成績評価の方法
 自らの最も関心のある国際問題を取り上げ、 それを自分なりの視点で分析・論評するレポートを最後にまとめてもらう形で評価を行う。 出席は問わないが、 一連の講義を聴いておかないと内容的には難しいであろう。

テキスト 特になし。



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