日本福祉大学 福祉経営学部

現代の医療と福祉B

単位数 学年配当 開講形態 教員名
4
1
前期 (週 2 回)
吉 田 直 美

テ | マ 医療と福祉の基本的な制度を理解し、 現場が抱えている課題について考える

講義のねらい
 医療と福祉は我々にとって非常に身近な問題である。 しかし、 我が国の医療制度・福祉制度の仕組みは、 諸制度の成立の経緯や専門性の主張・従来の縦割り行政の弊害の後遺症等により、 複雑で大変わかりにくい。 更にこのことが、 医療・保健・福祉の連携の重要性が提唱されているにも拘わらず、 現場において各領域の相互理解・連携がスムーズに行われず、 制度・サービスが十分に機能できない原因ともなっている。
 本講義は、 初めて医療や福祉を学ぶという前提で、 医療とは何か?福祉とは何か?という問題意識の確認から出発する。 医療や福祉がどのような仕組み (社会保障制度) のもとで実施されているのかを概観し、 これらの歴史的発展の背景にある社会構造の変化を踏まえた上での、 現状の制度・サービスを提供している現場における課題等についても考えていきたい。

講義のながれ
1. 医療とは?福祉とは? (導入)
2. 少子化・高齢社会における医療と福祉 (ライフサイクルの視点から)
3. 社会保障制度の概観 (社会保障制度とは?) 社会保障制度の機能
我が国の社会保障制度の歴史的発展
4. 我が国の医療制度 (医療保険制度を中心に)
我が国の医療体制の特徴
医療保険制度の変遷とその背景
現行の医療保険制度の問題点と今後の課題
5. 我が国の公的年金制度
年金制度の変遷とその背景 (社会福祉における救貧対策からの出発)
現行の年金制度の現状の問題点と将来の展望
6. 生活保護制度
生活保護制度の概要
現行の生活保護の運用と実践における課題
7. 介護保険制度−医療と福祉の狭間で−
制度創設の背景−従来の医療と福祉の制度の問題点/制度概要
問題点と今後の課題


*年間の流れは上記のとおりであるが、 医療と福祉の統合に向けての最近の政策と現場の実情をふまえ、 現場が抱えている矛盾・問題点について前期・後期各 1〜2 回程度、 関連したトピックスを取り上げていく予定である。

学ぶ上での注意・担当教員からの希望
 講義内容が広範囲であるため、 テキストは指定しないが、 必要に応じて参考資料を配布する。 日頃から新聞の第1面と社会面に目を通しておき、 また、 最新版の 「厚生労働白書」、 「社会保障入門」 (中央法規出版) 等を参考書とされることをお勧めする。

成績評価の方法
@ 出席・小レポート 20%
A 期末試験 80%
*小レポートは不定期に行うが、 授業中に作成してもらうので出席票を兼ねる。

テキスト 適宜レジュメを使用する



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