科目名 平和と人権 時 限
木−1

単 位 数 学年配当 開講期間 担 当 教 員
2
1
後 期
安 藤 富 雄

テ | マ 過去の戦争や現実の世界の出来事を学ぶことによって平和を守り人権を保障する方策を考える。

講義の概要・ねらい
 平和とは何か? それは戦争がない状態のことか? 日本はいま平和なのか、 戦争中なのか? 1945 年に連合軍に無条件降伏して以来、 日本はずっと平和だったといえるか? 平和を守るためには軍備を持つ必要があるのか? 場合によっては核武装することも正しいのか? 平和のためには戦争することだってあるのか? そもそもなぜ戦争が起こるのか?
 君たちはこのような問題意識を持ったことがあるだろうか?
 1999 年の国連総会で決議された 「平和の文化に関する行動計画」 の中に次の項目がある。
 「子どもたちが早い時期から、 あらゆる争いを、 人間の尊厳を尊重するような精神、 寛容と被差別の精神をもって平和的に解決することが可能になるような価値観の形成、 態度、 行動の様式ならびに生き方を身につけるような教育をすすめること」
 「子どもの時期」 をすでに卒業した君たちは、 小・中・高の教育を通してこのような 「価値観の形成、 態度、 行動の様式ならびに生き方」 を身につけてきたはずである。 しかし上記のような問に答えることは容易ではないだろう。 戦争の世紀といわれた 20 世紀から新しい世紀に入り、 多くの人々は、 これまでの人類の苦い経験から学び、 蓄積してきた知恵と技術を使って、 よりいっそうみんなが幸せになれる世界を構築しようと思っていた。 その矢先に起こった、 アメリカにおけるテロ攻撃事件を契機に、 アフガニスタン、 イラクと戦火は拡大し、 へたをすれば前世紀以上に悲惨な運命に陥らないとも限らない。
 このような時代に生きることになる君たちは、 将来どのような道に進もうと、 一人ひとりの人権が尊重される平和な社会でなくては、 自分の価値を十分に生かすことはできないだろう。 この講義では、 そのためにどのような生き方が求められるのか、 考えていきたい。

講義のながれ
 「暴力」 と 「平和」 の文化についての理解を深め、 現在行われている平和と人権を守る努力を知り、 自分たちでどのようなことができるかを考える。
 「暴力」 と 「平和」 の文化についての理解を深め、 現在行われている平和と人権を守る努力を知り、 自分たちでどのようなことができるかを考える。

学習上の留意点
 下記のテキストを基本資料として使うが、 過去における戦争の歴史を学びながら、 現実に世界で起こっている諸問題について考え、 意見を出し合うことを中心に授業を進めることになる。 したがって、 ただ講義を聞くという受身の態度ではなく、 自分の頭で考え、 発表することに心がけてほしい。 さらに、 戦争体験者や平和を進める運動に携わっている人から直接話を聞くことや、 戦争に関わりのある場所などへのフィールドワークも予定しているから、 参加すること。

成績評価の方法
 平常点 (レポート提出、 出席) 及学期末テストの結果から総合的に判断する。

使用テキスト
 「暴力の文化から平和の文化へ」 平和の文化をきずく会編 (「平和文化」)



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