児童福祉論 (社) |
単位数 | 学年配当 | 開講形態 | 教員名 |
---|---|---|---|
4 | 2 | 通年 | 長谷川 眞 人 |
テ|マ | 児童虐待防止法・子どもの権利条約と各地の権利条例の動き・権利擁護 |
講義のねらい |
「子どもの権利条約」
が批准され、 1998 年 6
月に日本に対して国連・子どもの権利委員会から
「日本政府への勧告」 が出されました。
日本政府がどのようにこの勧告に対して対応されたかが問われています。
全国各地では権利条約を浸透させるために各自治体レベルで権利条例づくりが進められています。
児童福祉も 1998 年 4 月 1 日から 「改正児童福祉法」
が施行されました。 さらに平成 12 年 5
月に児童虐待防止等に関する法律が成立し、 3
年後に見直すとの付帯事項がつけられ、
今年がその見直しの年です。 平成 12 年 11
月には少年法改正が成立しました。
いずれの法律の内容を見ても、
十分に議論をされた中身とはなっていない点が指摘されています。 これらの問題点も視野に入れて、 講義のなかで、 子どもの権利条約・各地の権利条例の動き、 最近における児童虐待や子どもの人権、 子どもの権利擁護について、 関係機関の動向も含めて学んでいただきます。 児童福祉論では 「子どもの権利条約」 時代の児童福祉として、 新たな角度から児童福祉のしくみや児童福祉の歴史、 行政機関の役割等講義のながれに添って児童福祉対策の現状等を総合的に学んでもらう。 できるだけ児童福祉にかかわる問題についての正しい認識と児童福祉行政の動き及び児童福祉施設現場へ実習や就職する人に役立つ内容にしていきたい。 |
講義のながれ |
(前期) 1. 講義概要・児童福祉とは・児童福祉の定義・児童福祉法について 第 1〜2 週 2. 「子どもの権利条約」 と児童福祉・各地の権利条例の動き 第 3〜4 週 3. 「改正児童福祉法後の施設の展望を考える」第 5〜6 週 〜児童福祉法が改正され施設がどのような変化と問題点が出てきたか〜 4. 児童虐待防止法・少年法改正における問題点と課題 第7週 5. 現代の子どもをどうとらえるか第 8〜9 週 〜地域・文化・虐待・非行・教育・障害・家族を中心に〜 6. 児童福祉の歴史第 10 週 〜戦後日本の児童福祉の歴史・児童福祉の理念と法律〜 7. 社会的養護の現在第 11 週 〜里親・学童保育等の制度・現状・課題〜 8. 児童福祉と行政機関の役割第 12〜13 週 〜児童福祉の諸制度・行政機関の役割と現状〜 9. 児童福祉をになう人々第 14 週 〜ネットワーク・職業としての児童福祉〜 10. 前期のまとめ・夏休み課題レポート第 15 週 (後期) 1. 子どもの権利保障と施設養護 (行政機関職員からのお話) 〜施設で暮らす子どもたちの権利保障・家庭養護と施設養護〜 第 16 〜17 週 2. 施設養護の基本原理第 18 週 〜実践の場に具体的に結びつけるために〜 3. 子どもの権利保障と施設職員 (実践現場職員からのお話) 〜 「子どもの権利条約」 時代の 「生活施設」 職員の 「働き方」 〜 第 19〜20 週 4. 児童福祉施設における自立支援、 家庭支援について第 21 週 5. 実践を豊かにするために〜実践記録を書くために〜第 22 週 6. 現代の青少年は何を考え何を悩んでいるか (マスコミ関係者のお話) 第 23〜24 週 7. 国際結婚の事例を通して国籍・国際法を考える第 25 週 8. 改正少年法の問題と少年非行第 26〜27 週 9. エンゼルプランとこれからの児童福祉の方向第 28 週 〜育児支援対策・保育所 「改革」 と措置制度問題〜 10. 児童に関する手当・母子保健・母子福祉の現状と課題第 29 週 〜母子生活支援施設の現状と課題〜 11. 児童福祉論のまとめとミニテスト第 30 週 |
学ぶ上での注意・担当教員からの希望 |
平成 15 年 11 月までに虐待防止法についての見直しの検討が、 平成 14 年 12 月から中央社会福祉審議会において行なわれています。 インターネットでも審議内容が公開されています。 これからの情報の動きに合わせて新聞やテレビで報道もされると思います。 毎日の新聞やテレビ報道等に注視して下さい。 |
成績評価の方法 |
試験の成績と、 夏休みの課題レポート及び出席率等を総合評価する。 |
テキスト |
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