経済学部

日本福祉大学　経済学部

福祉政策

単位数	学年配当	開講形態	教員名
4	3	通年	高　橋　紘　一

テ｜マ

現代における貧困と 21 世紀の福祉政策

講義のねらい

　現代における生活の豊かさとは何か、貧しさとは何か。現代は、お金があっても無くても貧困化しあるいは餓死する危険がある。貧困を防止し救済するためには、総合的な対策が必要であるが、その中で福祉政策の果たすべき役割を学ぶ。福祉政策といっても、介護保険、生活保護、年金、医療、雇用保険、労災保険、社会福祉など多様な制度があるので、それぞれの制度の役割、仕組み、財政、歴史、相互関連を理解してもらいたい。日本福祉大学経済学部の卒業生として身につけるべき最小限の福祉に関する知識を学び、そのうえで、時代に合わなくなった制度は、絶えず吟味し改革していく必要があるので、 21 世紀福祉改革の方向も考えてみたい。

講義のながれ

1． 21 世紀の人口動態
2．貧困と福祉政策
3．現代における貧困化の統一理論モデル
4．現代的生活貧困の分類
5．家族機能と福祉
6．ライフコースと福祉制度
7．社会保障、社会保険、社会福祉
8．介護保険制度実施の背景、介護保険の全体図
9．介護保険の保険者、被保険者
10．介護保険の事故、保険給付
11．介護保険財政、問題点
12．生活保護、年金保険制度
13．雇用保険、労働者災害補償保険
14．現行の医療保険制度の体系
15．医療保険の保険事故・保険給付
16．医療保険における診療報酬の仕組み
17．老人保健制度
18．医療保険の性格、医療費の状況
19．社会福祉の分野・方法、対象者、理念
20．社会福祉基礎構造改革と措置制度、支援費制度
21．ゴールドプラン、新ゴールドプラン、ゴールドプラン 21
22．障害者プラン、エンゼルプラン
23．福祉政策と財政
24．福祉政策と情報化

学ぶ上での注意・担当教員からの希望

　毎回、授業開始 20～30 分はビデオ上映し、福祉・医療の現場を観る。ビデオは授業開始時間直後から始めるので遅刻しないように。遅刻者は貴重な情報を見逃すことになるだろう。毎回、穴あきレジメを配布し、その穴をうめていくという講義スタイルなので、講義時間中は持続的な集中力を保つ努力が必要である。

成績評価の方法

　期末にテストを行なうが、授業に毎回出席すれば、 A をとれる問題である。講義で使用した用語を正確に理解して答案を書いているかどうか、自分の考えが書けているかどうかを成績評価のポイントとする。

テキスト

講義用のレジメを毎回配布する。