日本福祉大学 社会福祉学部

保育内容研究W (発達と言葉)

単位数学年配当開講形態教員名
23後期亀 谷 和 史

テ|マ乳幼児の言語発達と保育実践の課題

講義のねらい
 言葉 (言語) は、 人間の本質的活動のひとつです。 すでに 0 歳台から、 乳児は 「言葉以前の言葉」 として多様な前言語的コミュニケーションの活動を獲得していきます。 それらの活動を土台にして、 生後 1 年を過ぎると、 急速に言葉の世界を獲得していきます。 この時期から言語活動は、 単にコミュニケーションの手段としてだけでなく、 同時に認識や自我の形成、 感情や行動の調整といった多様な精神機能と関りあいながら展開していきます。 そういった多様な機能を持つ言語活動の獲得は、 親や保育者をはじめとする周囲の大人からの豊かな 「言葉かけ」 によってこそ促されます。 この講義では、 前半は乳幼児の言語活動の発達過程を、 以上のような視点から検討していきます。 後半では乳幼児期の言葉の世界を豊かに保障していく保育内容・方法を具体的な実践例を紹介しながら考えていきます。 また文字教育の今日的な課題や、 絵本の読み聞かせの実際についても取り上げます。

講義のながれ
1 . 言語活動と人間(1)−−−言語活動の諸機能、 言語の身体的基礎
2 . 言語活動と人間(2)−−−言語活動とコミュニケーション
3 . 乳幼児の言語発達(1)−−−前言語的コミュニケーションの発達
4 . その(2)−−−表象・象徴機能の獲得と言語活動
5 . その(3)−−−発声 (構音) のしくみと獲得
6 . 乳幼児期の言語発達と保育実践の課題(1)−−−乳児期を中心に
7 . その(2)−−−幼児期前期を中心に
8 . その(3)−−−幼児期後期を中心に
9 . 幼児期の文字教育の課題(1)−−− 「話し言葉」 から 「書き言葉」 の世界へ
10. その(2)−−− 「書き言葉への教育」 の視点から
11. その(3)−−−文字そのものの教育のあり方を考える
12. 絵本の読み聞かせの実際

学習条件・履修上求められるもの
 講義の第 1 回目に前期保育所実習をふまえたミニ・レポートを書いてもらいます。 それも 「教材」 として授業でも随時取り上げる予定です。
 毎回プリント・資料を配布して授業を行うので、 各自、 ファイルに保存して下さい。

成績評価
 出席とミニ・レポート、 および最後のレポートによって総合的に行う。

テキスト使用しない。



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