日本福祉大学 経済学部

地域福祉論

単位数学年配当開講形態教員名
43後期野 崎 泰 志

テ|マ地域の組織化と新しい福祉経営・福祉の国際化へ向けて

講義のねらい
 社会福祉基礎構造改革を経て、 我が国の社会福祉全体が 「措置」 から 「契約」 をベースとした当事者主体の在り方に大きく転換しようとしている。 21世紀の地域福祉は、 これまでの理念や理論を継承しながらも、 今、 新しい組みなおしを必要としている。 その主要なアクターは、 地域に根ざした当事者やソーシャルワーカーであり、 当事者によるピア・カウンセリングに見られるように、 福祉サービスの提供者―受け手という関係は固定的なものではなくなっている。 同様に、 地域社会開発の国際化の流れは、 福祉人材の交流を必然的なものとして来ており、 世界に目を開いた、 新しい福祉経営の担い手が求められている。 本講義ではそうした展望の背景と基礎的概念について論じる。

講義のながれ
前 期
1 ガイダンス 地域福祉の対象:私達の生活と福祉
2 1990年代―地域福祉の大転換 (社会福祉基礎構造改革)
3 地域福祉の源流:コミュニティ・デベロップメント
4 日本における地域福祉の概念と理論
5 世界における参加型開発とソーシャルワーク
6 ミニテスト
7 誰のための地域福祉かーコミュニティ・マネージメント
8 社会資本・社会資源・福祉資源
9 人権としての開発の権利・戦略としての地域福祉
10 ボランティアとNPO/NGO:地域福祉におけるDecentralization (分権化)
11 事例(1)
12 ミニテスト

後 期
1 多様化する家族と地域:子育て・離婚・高齢者介護
2 進む地域格差:地域崩壊とまちづくり
3 見えない周縁化:ひきこもり・児童虐待・ホームレス
4 地域の福祉力指標:災害・介護
5 事例(2)
6 ミニテスト
7 地域福祉の当事者と制度福祉
8 地域福祉のアクター:地方自治体・社会福祉協議会・福祉NPO
9 地域福祉計画(1):福祉行政・福祉NPOの評価
10 地域福祉計画(2):福祉サービスの事業評価と組織評価
11 事例(3)
12 まとめ 地域住民主体の組織化:個別ニーズから持続的福祉政策へ

学習条件・履修上求められるもの
 社会福祉士国家試験受験希望の方は3回のミニテストと学年末試験に十分備えて下さい。 テスト (資料等持込可) やレポートは添削の上返却しますので、 文章力を磨くこと。

成績評価
1 学業成績評価:ミニテスト30点、 夏休みレポート30点、 期末試験40点。
2 学習生活評価:出席一回1点、 皆勤賞10点、 体験レポート20点 (任意)。 夏休み課題レポート提出遅れは減点、 不提出は単位認定しない。 講義中の私語などの迷惑行為はイエローカード3枚 (各20点) で単位認定しない。 合計で最高155点、 80点以上で優。

テキスト 『コミュニティとソーシャルワーク』 平野・宮城・山口編  (有斐閣)



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