日本福祉大学 経済学部

開発経済学

単位数学年配当開講形態教員名
43通年今 井 正 幸

テ|マ途上国はどのようにして発展するのだろうか

講義のねらい
 世界で大多数を占めている開発途上国は、 この50年間にそれぞれが発展を遂げ、 現在では様々な段階にあります。 この講義では途上国における先進国との関係、 国際経済の環境の中の貿易、 援助、 外国直接投資の三要素を通し、 特に日本と関係の深いアジアに焦点を絞って実績を追い、 理論を検証することを試みます。
 この三位一体論は私が27年前に開発経済学で確立したものを時代の推移に従って修正を加えてきたものです。 国際的に現在最も関心の高い研究分野は開発経済学では外国直接投資と地域経済統合であることを昨年のフランス留学で知りました。 最新の知識を紹介しながら皆さんと一緒に課題を考えていくことにしましょう。

講義のながれ
第1部 開発経済学の基礎
 1. 日本における開発経済学
 2. 開発経済学の系譜
 3. 途上国の経済発展の要素

第2部 日本の援助対象国の発展と貿易関係
 1. 援助対象国の経済発展
 2. 対象国と日本の貿易関係
 3. 経済発展における貿易の役割

第3部 日本の途上国への外国直接投資
 1. 日本の外国直接投資の受入国
 2. 受入国における投資の発展への寄与
 3. 付随する諸問題

第4部 経済発展評価と開発のパラダイム
 1. 開発を考え直そう (アフリカ)
 2. 経済発展評価−東アジアの奇跡−
 3. 国際経済システムの矛盾
  −アジアの金融・経済危機−
 4. 移行経済論
 5. 貿易、 援助、 投資の相関関係と地域経済統合

学習条件・履修上求められるもの
 講義には流れがあり、 全体として纏まるようにしてある。 途中が欠けると次が理解できず、 面白くなくなるので欠席しないこと。 また欠席した時は簡単でも復習するように。 教室内外での質疑応答を歓迎する。

成績評価
年度末にテストを行い、 それにより評価する。
夏期のレポートと月1回程度のアンケートによる出席状況を査定し、 評価に加味する。

テキスト渡辺利夫  『開発経済学入門』   (東洋経済新報社 (2001.5))
今井正幸  『入門 国際開発金融』   (亜紀書房 (2001.3))



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