日本福祉大学 経済学部

国際経済

単位数学年配当開講形態教員名
42前期毛 利 良 一

テ|マアメリカ主導のグローバリゼーションを考える

講義のねらい
 経済のグローバル化がすすみ、 私たちの食う、 寝る、 遊ぶ……のさまざまな営みは、 諸外国の人々の経済活動の協力なしに成り立たなくなっている。 アメリカの株価の騰落は、 日本の景気や円相場に影響を与え、 日本企業の海外投資はアジア地域の成長にも影響を与えずにはおかない。 この授業では、 日々のカレント・トピックスにも留意しながら、 国際経済の基礎理論、 第2次世界大戦後の世界経済の構造と動態、 グローバル経済化の進展に伴う諸問題を考察する。

講義のながれ

国際経済2002  (前期,月曜,3―4限)
   第1セクション 1時15分―2時15分 (10分休憩)
   第2セクション 2時25分―3時25分 (10分休憩)
   第3セクション 3時35分―4時25分 
   (ビデオを見るときなど,多少の時間変更はあります)

月 日 テーマと内容 テキスト
1 4月8日 第2次世界大戦後におけるアメリカ主導世界経済システムの構築
  *第2次世界大戦の基本的性格とパクス・アメリカーナの構築
  *IMFと世界銀行
  *軍事同盟と援助
pp.4-5
pp.20-27
2 4月15日 自由貿易体制への取組みとGATT,WTO,多国籍企業
  *自由貿易と比較生産費説
  *GATT体制の変遷とWTO体制の成立
  *多国籍企業の時代
 
3 4月22日 1970年代世界経済危機の展開(パクス・アメリカーナの動揺1)
  *ドル危機から金ドル交換性の停止,変動相場制へ
  *石油危機のインパクト
  *発展途上国の分極化
p.5p.5 p.29
  4月29日 (休日)  
  5月6日 (休日)  
4 5月13日 日米経済摩擦の変容(パクス・アメリカーナの動揺と再編)
  *日米貿易摩擦の展開
  *日本の市場開放問題と政策協調,知的所有権問題
  *プラザ合意,BIS規制,金融革命と国際資金循環
pp.6-13
pp.233-235
  5月20日 休み(学会出張)  
5 5月21日 中間レポート提出(次の@Aからひとつを選択,A4,横書き,2000字程度,ワープロ)
  *テーマ@「アメリカ主導グローバリゼーションを考える」
   (テキスト「プロローグ」(pp.1-17)について,発見,疑問,コメントを書く)
  *テーマA「21世紀アジアにおける日本の役割」
 
6 5月27日 南北問題と1980年代債務危機
  *南北問題の歴史・展開・現状
  *1980年代の途上国債務危機
  *IMF・世銀の危機対策と構造調整
pp.29-32
pp.32-36
7 6月3日 アジアの経済発展と97−98年経済危機
  *東アジアの経済発展
  *アジア通貨・金融危機
  *IMF・世銀の危機対策とそのねらい
pp.224-230
pp.230-249
pp.249-300
8 6月10日 中南米の構造調整と金融危機
  *ワシントン・コンセンサスとブレイディ債務削減戦略
  *中南米における構造調整,民営化,外資導入
  *中南米金融危機
pp.136-145
pp.145-158
pp.158-171
9 6月17日 アフリカ重債務貧困国の構造調整と社会開発
  *アフリカ経済の諸問題
  *構造調整と負の遺産
  * 債務帳消し運動
pp.99-110
pp.73-98
pp.126-134
10 6月24日 ロシア・中東欧の市場経済移行
  *20世紀社会主義経済 成立の背景と問題点
  *1990年代におけるロシア・中東欧の市場経済移行
  *1998年ロシア金融危機
pp.172-189
pp.189-204
11 7月1日 中国のWTO加盟と「世界の工場化」
  *改革・開放と社会主義市場経済
  *中国のWTO加盟
  * 中国の「世界の工場化」と日本
 
12 7月8日 アメリカの復権,ヨーロッパ経済統合,日本の国際的位置
  *アメリカ主導グローバリゼーション
  *ヨーロッパ経済統合
  *日本の国際的位置
pp.1-17

学習条件・履修上求められるもの
新聞の経済記事を読もう。
テレビの国際経済ドキュメンタリー番組を見よう。
授業中の質問・討論を歓迎します。

成績評価
出席30点+中間レポート20点+最終試験50点

テキスト毛利良一 『グローバリゼーションとIMF・世界銀行』 大月書店、 2001年



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