日本福祉大学 経済学部

財 政 学

単位数学年配当開講形態教員名
42通年下 村 純 典

テ|マ財政の仕組みと基礎理論を学ぶ

講義のねらい
 国民生活の多様化や高齢化の進展に伴って、 政府 (国や地方公共団体) の経済活動である財政に対する国民のニーズは高い。 また、 経済の安定化 (景気対策) への依存度についても同様である。 しかし、 財政の現状は国際比較でみても最悪の状況にあり、 このまま放置すれば後世代 (子や孫たち) に大きな負の遺産を残すことになる。 財政構造改革が叫ばれているのはこのような背景があるからであり、 今後は財政のスリム化と国民の負担増を回避することは難しい。
 このような状況のもとで、 現代財政の果たすべき役割や機能が、 日本の財政の仕組みの中で十分に活かされ、 適切な運営が行われているかどうかに視点を置きながら、 財政・租税制度とこれを構築する基礎理論への理解を深める。

講義のながれ
前期
1. 財政の意義と特徴
2. 現代財政の機能
3. 日本財政の現状と展望 (国際比較)
4. 財政の法的規定
5. 予算制度とその内容 (編成・国会審議・執行)
6. 決算制度とその意義
7. 経費の構造と分類
8. 小さな政府と大きな政府
9. 租税原則
10. 租税負担 (国際比較)

後期
11. 租税の転嫁と帰着
12. 租税体系と分類
13. 主要税目の検討 (所得課税・消費課税・資産課税)
14. 税制改革の理念と展望
15. 財政赤字と公債政策
16. 公債の機能と残高累積の問題点
17. 財政投融資 (意義・機能・改革の方向)
18. 国と地方の財政関係
19. 行政改革と財政構造改革

学習条件・履修上求められるもの
 財政の仕組みは複雑であるのに加えて政治的な関わりが深い。 財政に関する政治の動きについての新聞報道にも関心をもち、 継続的に受講し、 学習することによって理解は深まる。

成績評価
 学年末試験の成績で評価するが、 前期最終講義の際、 ミニ・レポートの提出を求め、 両者を併せて評価する。

テキストテキストは使用しないが、 毎回の講義に際してレジュメと資料を配布する。



(C) Copyright 2002 Nihon Fukushi University. all rights reserved.
本ホームページからの転載を禁じます。