保育論 (前期)

単位数学年配当開講形態教員名
42 (通年) 亀 谷 和 史

テ┃マ乳幼児期の人間形成と保育の課題

講義のねらい
 この講義では、 前半は乳幼児の子育て・保育をおこなっていくうえで、 前提として考えておかなければならない生物学的・社会的人間の特質や、 成熟・学習・発達の捉え方、 社会的環境と教育の可能性などについて学んでいく。 人間の子どもは, 他の哺乳動物に比べてとりわけ未熟な状態で誕生する。 それゆえにこそ、 人間的な行動様式や文化を獲得し、 人間的に豊かに成長・発達を遂げていくために、 手厚い援助・指導等の教育的な働きかけが求められる。 現代の子育てと保育の課題をより深く理解していくうえで、 まず人間形成という広い視点からの原理的な検討をおこなっていきたい。 後半は、 今後の学習をさらに深めていくうえで理解しておくべき保育内容・方法の基礎知識と保育園・幼稚園での保育活動の実際について学んでいく。 また、 現代の子育てや 「早期教育」 の現状・問題点と課題、 世界の保育・幼児教育思想の展開についてもふれていきたい。

講義のながれ
 1 . はじめに/保育所 (園) と幼稚園の制度的相違
 2 . 子どもの誕生と出産−−−子育て・保育の原点−−−
 3. 人間発達の生物学的特質と保育・教育の必然性
 4 . 社会的環境と保育・教育の可能性
 5 . 成熟・学習・発達と保育の原理 (1)−−−「成熟」 をどう捉えるか
 6 . 成熟・学習・発達と保育の原理 (2)−−−人間にとっての 「学習」 の意味
 7 . 発達観と保育・教育実践の基本原理
 8 . 保育園・幼稚園での保育計画と保育活動
 9 . 保育実践の展開 (1)−−−保育構造論の検討−−−
10. 保育実践の展開 (2)−−−あそびの意義と指導
11. 保育実践の展開 (3)−−−課題活動 (課業) の取り組み
12. 「早期教育」 の問題点と課題−−−現代の子育ての現状と課題
13. 世界の保育・幼児教育思想の展開

学習上の留意点
 この講義は、 垣内先生の保育論 (後期) とワンセットです (片方だけの受講は認められません)。 毎回、 プリント・資料を配布して授業を進めるので、 ファイルに保存してください。 また、 適宜ビデオ教材を活用し、 ミニ・レポートを課します。

成績評価
 前期 (亀谷) と後期 (垣内) の 2 回、 筆記試験を行う予定である。 出席点を加味して、 年度末に前後期あわせて評価をします。

テキスト使用しない。


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