医学概論 (社)

単位数学年配当開講形態教員名
41通年田 原   孝

テ┃マ医療・福祉・情報を統一して理解する
 −−−学生全面参加カリキュラムにもとづいて−−−

講義のねらい
 医療が福祉化し福祉が医療化する現在、 医療−福祉の境界が消失しつつあり、 両者を分離することの限界と無意味さが指摘されている。 本講義では、 まず医療や福祉におけるミクロ〜マクロのダイナミクスを統一して理解し、 その上で情報や記録の新たな内容と形を考えることを目的とする。 そのために、 病気、 障害、 健康、 および医学、 医療、 看護、 福祉さらに自立の概念の再構築を行ない、 これらの構造や関係、 底辺に流れる考え方を論ずる。 加えて、 情報に対する考え方が変化しつつあること、 その内容や方向を説明し、 前述の構造や内容といかなる関係にあり、 どのような将来像が創られるのか、 創られつつあるのかを共に考える。
 以上の基礎となる枠組みは 「カオス・複雑系理論」、 「臨床経験」、 「情報システムの構築と運営の経験」、 それに昨年、 共に学んだ 「諸君の先輩と作成したカリキュラム」 である。

講義のながれ
1. 学生諸君の理解度、 興味、 希望によって講義内容や方法を柔軟に変更する。
2. 大まかな流れとしては
(T) 医療、 福祉の大枠を創る
1) 病気や障害は悪か
2) 自立とは何か
3) 健康とは何か
4) 病気や障害をいかに考えるか
5) 病気や障害を持つ人をいかに理解するか
(U) ミクロの医療、 福祉、
マクロの医療、 福祉を考える
1) 共生、 包含、 インフォームドコンセント診療情報の開示
2) 診断や治療の意味と限界
3) 医療や福祉の変化の要因
(V) 医療、 福祉情報を創る
1) 情報とは何か
2) 情報の構造と性質
3) 医療、 福祉における情報の構造と性質の特徴
4) 何をどう情報として残し、 共有化し、 伝達するか
(W) 今後の医療、 福祉のあり方と将来予測

学習上の留意点
 欠席は避けること、 授業についてこれなくなります。 ノートと筆記用具、 数種類のラインマーカーや色鉛筆、 色ボールペンを用意すること。 履習したノートは必ず講義に持参すること。 できるだけ新聞を読むこと。 技術よりものの考え方を大事にすること。

成績評価
 (1) テストは筆記試験とし問題は前もって提示します。 ノート、 資料、 パソコン、 その他何でももちこみ可ですが、 自分の独自性を要求します。 (2) 出席点は、 (20−x) ×2.5 点 (xは欠席日数) とし、 合格点に満たない場合の考慮とします。

テキストなし。 (必要に応じて指示します)


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