社会保険論

単位数 学年配当 開講形態 教員名
2 3 集中 高 崎   勇

テ┃マ  社会保険とは何か

講義のねらい
 日本はいま波乱と激動の百年をくぐり抜け、 混迷の中で新世紀へ踏み出した。 バブル崩壊という痛手が覚めやらぬうちに、 遅ればせながら再生しようと躍起である。 時代の流れは、 経済の低成長化と少子化が進展中。 厚生省の試算では、 このままだと社会保障給付費は、 2010 年度に現在のほぼ二倍の約 55 兆円に、 2025 年度には四倍の約 107 兆円に跳ね上がるとか。
 政府は日本新生を掲げて中央省庁の再編に着手し、 経済構造や教育、 司法制度と並んで、 総合的な制度見直しに乗り出した。 2001 年度に作成する社会保障改革大綱がそれ。 医療・年金・介護保険などを生きていることの幸せを実感できるようにしようというものだ。
 講義では、 「社会保険とは何か」 という視点に立ち、 その考え方や必要性、課題と変遷を述べたい。

講義のながれ
 社会保険は長い半生の道のりで、 思いもかけぬリスクに遭い、 苦難にさらされた時、 みんなが拠出した保険料で給付し、 最低限の生活を保障する仕組みである。
 強制加入が原則で財源は保険料でまかなう。 いわば助け合いによる相互扶助と社会連帯の産物だ。
 適用範囲は、 健康保険から厚生年金保険、 国民年金、 国民健康保険をはじめ老人保健制度、 介護保険、 労災・雇用保険と間口が広く、 これからの時代を生きていくうえで、 是非知っておく必要があるものばかりだ。
 今後の改革いかんでは、 手直しされる部分もあろうが、 平成 13 年度から導入予定の確定拠出年金 (日本版 401K) と企業年金法、 医療改革などの大要についても述べることにした。

学習上の留意点
 勉学する分野が多岐にわたるため、 4 日間 (10 時限) にわたる講義内容に十分耳を傾けていただきたい!怠ける人は落伍すると思って欲しい。
 

成績評価
 レポート形式により評価する。 (未提出の場合はDの評価)

 

テキスト 平成 13 年度版  『社会保険のてびき』   社会保険研究所
平成 13 年度版  『介護保険制度の解説』  社会保険研究所


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