フィランソロピー

単位数 学年配当 開講形態 教員名
2 3 後期 雨 森 孝 悦

テ┃マ フィランソロピーを支える人と仕組み

講義のねらい
 この講義は、 大きく 2 つの部分によって構成される。 一つは 「人はなぜ、 どのような場合に、 自ら進んで社会のために活動するのか」 という問いに答えようとする部分であり、 個々の行動の動機と社会全体としての結果についての考察が中心となる。 この部分の後半では、 具体的な人間像に光を当てる。 二つめの部分では、 フィランソロピー活動の制度と形を扱う。 ここでは、 現代においてフィランソロピー活動がどのように行われており、 それを支える仕組みがどのようなものであるかをみていく。
 本講義は非営利組織論と関係が深く、 それを補完するものである。 しかし、 将来は企業や行政の道に進みたいと思っている学習者にとっても興味がもてるよう、 さまざまな角度から人間の行動についての考察を進める。

講義のながれ
T. フィランソロピーとは
 1. フィランソロピーの語源と現代的用法

U. 人はなぜ社会のために活動するのか
 1. 性善説と性悪説
 2. 動物と人間
 3. 宗教と博愛精神
 4. 囚人のジレンマ
 5. 利己的動機、 利他的結果

V. フィランソロピストたち
 1. 日本のフィランソロピストたち
 2. カーネギー、 フォード、 ビル・ゲイツ

W. フィランソロピー活動の制度と形態
 1. 助成財団とプログラム・オフィサー
 2. 企業フィランソロピーと社会的貢献
 3. 企業の本来活動と社会的貢献
 4. 寄付者の行動分析

X. フィランソロピーの推進
 1. ミスマッチ問題と仲介機関の役割
 2. 寄付、 公益性と税制
 3. 社会的連帯と信頼

学習上の留意点
 さまざまな学問分野から検討を進めるため、 参考文献をしっかり読んでほしい。 そして講義を通じて、 自分の考えをもつようになってもらいたい。
 

成績評価
 学年末試験およびレポート発表など授業への貢献 (フィランソロピー精神!) の度合いにより評価する。

 

テキスト 適宜レジュメを使用する。

 


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