非営利組織論B

単位数 学年配当 開講形態 教員名
4 2 通年 雨 森 孝 悦

テ┃マ 日本社会の構造変動と NPO の役割

講義のねらい
 近年、 日本ではこれまでとは異なった大きな社会変動が起きている。 グローバル化、 少子高齢化、 情報化、 バブル崩壊の後始末などと密接に関連して、 雇用や企業ガバナンスのあり方が変わってきた。 地方分権、 省庁の再編成、 公務員制度改革にみられるように、 行政も変革の波に洗われており、 医療、 介護、 教育など、 非営利組織が深く関わるサービス分野でも改革が進行している。 既存の制度や組織が大幅に見直される中で、 自己責任、 情報公開、 自己選択、 参加などがキーワードとなり、 パトロンとクライエント、 援助者と被援助者による上下の関係から対等な主体どうしの関係への変化が窺われる。 こうした大きな変動・変革に NPO など非営利組織がどのように関わり、 どのような役割を果たしていくのかみていく。

講義のながれ
T. 非営利組織の世界
 1. NPO の概念整理
 2. 非営利組織の諸制度
 3. 非営利組織はなぜ存在するか
 4. 非営利組織の特長と実際
U. 日本社会における非営利組織の役割
   −戦後期から高度成長期にかけて−
 1. 行政補完型の団体
 2. 日本型第三セクターの性格
 3. 企業財団の果たした役割
 4. 平和、 人権と反公害の運動
V. 日本社会における非営利組織の役割
   −ポスト冷戦時代−
 1. グローバル・マネジメントと NGO
 2. 企業寄付から企業市民の社会的貢献へ
 3. 自治体改革と市民運動
 4. 医療・福祉の改革と NPO
 5. 子育て、 教育の危機をどうするか
 6. まちづくりと市民活動
W. 市民社会の成熟
 1. 市民と市民社会について
 2. パワーシフトは起きているか
 3. 自己実現と NPO
X. NPO のマネジメントと発展戦略
 1. 経営資源の開発
 2. 人と組織運営
 3. 組織診断と評価

学習上の留意点
 授業中の討論、 レポートの発表などにできるだけ積極的に参加してもらいたい。

 

成績評価
 学年末試験および小レポート、 授業への貢献度により評価する。

 

テキスト 適宜レジュメを使用する。


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