公的扶助論 B |
単位数 | 学年配当 | 開講形態 | 教員名 |
---|---|---|---|
2 | 3 | 前期 | 木 戸 利 秋 |
テ┃マ | 公的扶助の日英比較 |
講義のねらい |
この講義ではイギリスの公的扶助との比較を通して、 日本における公的扶助の位置、
問題点や課題を明らかにします。 比較の視点には、 まず制度や運用面があります。 例えば、 ともに発達した資本主義諸国における最後の安全網
(safety-net) とされる制度ですが、 一方では 「世帯」 「扶養」 「資産」 「収入」 など基本概念の考え方は大きく異なり、
他方では共通した面も、 稼働能力者や母子世帯への対応にみることができます。 さらに比較を、 公的扶助の対象である貧困・低所得、 それへの政策的対応、 そして解決や緩和をもとめる運動の、 各々のあり様にも視野を広げます。 それらを通して、 公的扶助の現代的な意義を深めたいと思います。 最後に補論として、 公的扶助研究の課題を、 貧困研究と国際化との関連で検討する予定です。 |
講義のながれ |
1 公的扶助とは何か 2 公的扶助の歴史 (イギリス) 3 同 (日本) 4 生活保護の基本原理と原則 5 保護の種類と内容 6 イギリス公的扶助の枠組みと特徴 7 戦後日本の公的扶助行政の動向 8 生活保護改革 9 戦後イギリスの公的扶助行政の動向 10 イギリス公的扶助改革 11 被保護者の権利擁護 (日本) 12 同 (イギリス) 13 貧困研究と国際化:P.タウンゼントの貧困論 |
学習上の留意点 |
イギリスでも貧困問題への社会の関心は低いとされていますが、 日本ではさらに深刻です。 当事者運動団体の 『生活と健康を守る新聞』 や現場の自主的研究誌 『公的扶助研究』 などから、 問題関心を養う姿勢が大切です。 |
成績評価 |
講義の一定の区切りごとに、 授業の理解度をみるために小レポートを書いてもらいます。 最終試験の結果を重視しますが、 その提出状況も参考にします。 |
テキスト | 毎回、 レジュメを使用。 参考文献を講義の進行にあわせて紹介します。 |
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