教育学 (後期)

単位数 学年配当 開講形態 教員名
4 2 (通年) 亀 谷 和 史

テ┃マ 教育課程の編成と 「教育実践」 の課題

講義のねらい
 本講義では、 教育学Tで学んだ、 現代日本の教育問題や学校の社会的制度的な役割、 学校運営に関する基礎知識を前提として、 中学校と高等学校の各々における教育課程の編成と教育実践の課題について学んでいく。 その際、 単に教育技術的な検討だけにとどまらず、 歴史的、 思想的、 また発達論的な幅広い視点からとらえ返しながら、 今日的な課題の検討をおこなっていきたい。 教育課程とは、 一般に 「カリキュラム」 とも訳されるが、 広義には、 教育目標の実現のために学校で行われる教育的働きかけの計画全体をさす。 学校あるいは学年全体で教育課程をどう編成するかによって、 各教科の授業内容も規定されてくる。 授業は、 このような教育課程のもとに、 「教える者 (教師)」 と 「学ぶもの(生徒)」、 これを媒介とする 「教材」 という 3 つの基本的要素によって成り立つ。 生徒の学ぶ意欲を喚起しながら、 21 世紀の社会に求められている文化や科学をどう 「教材」 として教育課程に組み入れていくか、 また単なる一斉教授ではない新しい形態の授業をどう創造していくかが、 今日まさに問われている。 さらに講義では、 総合学習 (「総合的な学習の時間」) の取り組みや指導のあり方、 「学力」 や評価のあり方についても検討していく予定である。

講義のながれ
 1. 中等教育の社会的役割・機能と歴史的変遷
 2. 中高一貫教育の現状と課題
 3. 近代 「学校」 の成立と 「一斉教授」
 4. 学習指導要領と教育課程の編成
 5. 教科書の意義と役割
 6. 授業実践の展開と課題 (1) −−−教授過程と学習過程
 7. 授業実践の展開と課題 (2) −−−単元と指導案
 8. 教材と教具の事例研究
 9. 「能力」・ 「学力」 とは何か −−− 「学校知」 の克服と学習主体の形成
10. 総合学習 (「総合的な学習の時間」) の意義とねらい
11. 教育評価の方法と課題 (1) −−−偏差値の問題点
12. 教育評価の方法と課題 (2) −−−教育評価の本質と役割
13. まとめと今後の課題

学習上の留意点
 原則として、 毎回、 プリント・資料を配布するので、 ファイルに保存していくこと。 講義が一方通行的にならないように、 質問や意見を歓迎する。 各自の理解度を確認するために、 ミニレポートを課し、 グループ別ディスカッションの時間などを取り入れて講義を進める予定である。 また、 適宜ビデオ教材も活用していく予定である。

成績評価
 出席点と授業中に何度か課すミニレポートを加味して、 筆記試験を行って評価する。

テキスト 特に使用しない。


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