社会福祉原論(再履修)

単位数 学年配当 開講形態 教員名
4 3 通年 木 戸 利 秋

テ┃マ 戦後社会福祉の展開と構造 −−−イギリスと日本の考察を通して−−−

講義のねらい
 社会福祉は歴史的な概念であり、 時期的には第二次世界大戦後に用いられてきました。 今日、 わが国の社会福祉は大きく変わろうとしていますが、 そこでは私たちの主体的な関わり方が鍵となっています。 社会的な要請と期待を自覚し、 それに応えていくためには、 ひとつには戦後形成されてきた社会福祉の到達点に学び、 そこから課題を明らかにしていく作業が不可欠です。
 本講義においては前期、 社会福祉の内在的な発展過程を示すと思われるイギリスの概念を通して、 社会福祉の戦後の発展を捉える視点を提起します。 後期は、 今日の福祉改革をめぐる問題意識を共有し、 そこから戦後日本の社会福祉政策と理論を検討し、 これからの課題を考えます。

講義のながれ
前期:イギリスを通してみた社会福祉の構造
 1 本講義の課題と視点
 2 救貧法体制の限界と社会事業への脱皮
 3 戦後社会福祉の枠組みの形成
 4 家族責任と在宅福祉の公的責任
 5 戦後の地域社会の変容とシーボーム改革
 6 非営利民間福祉とコミュニティ・ワーク
 7 低経済成長下の社会福祉の再編
 8 コミュニティ・ケア改革と自治体福祉の変化
 9 イギリス社会福祉論 その@:普遍主義と選別主義
10 そのA:福祉多元主義
11 そのB:新保守主義 (新自由主義)
12 福祉国家と社会福祉
13 まとめ

後期:日本の社会福祉を中心に
 1 戦後改革における福祉の枠組み
 2 戦後の社会福祉の基礎構造
 3 高度経済成長と社会福祉
 4 低経済成長下での福祉見直し
 5 臨調行革と日本型福祉
 6 社会保障の構造改革と介護保険
 7 社会福祉の基礎構造改革
 8 日本の社会福祉理論 その@:政策論
 9 そのA:新政策論
10 そのB:技術論
11 そのC:政策科学論
12 これからの社会福祉
13 まとめ

学習上の留意点
 社会福祉に対する問題関心を高めることが基本です。 そのために、、 例えば、 新聞を読む習慣をつける;自主的な研究運動に参加し、 現場から謙虚に学ぶなどの姿勢が大切です。

成績評価
 講義の一定の区切りごとに、 授業の理解度をみるために小レポートを書いてもらいます。 最終試験の結果を重視しますが、 その提出状況も参考にします。

テキスト 毎回、 レジュメを使用。 参考文献を講義の進行にあわせて紹介します。


(C) Copyright 2001 Nihon Fukushi University. all rights reserved.
本ホームページからの転載を禁じます。