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(仕様1)においては,携帯電話の機種に依存されないで,登録メッセージの音声データの登録,保存,再生および画像データの保存等ができるように,携帯電話の外部接続用コネクタ(シリアル通信)に接続して利用するハードウェアの開発を想定した.しかし,現時点では携帯電話に備えられた赤外線ポートが公開されている唯一の外部との接続手段となっているため,シリアル通信によるアナログデータの入出力の実現が困難であった(赤外線ポートは通常,メールアドレスや電話番号等のデータ交換,TVリモコンアプリケーション等に利用されている). (仕様2)においては,windows上で動作するプログラム開発ができるため,携帯電話用アプリケーションのみでの開発と比べて制約が少なく,特に画像や音声データの保存呼び出しが容易であると考えられる.しかし,現時点ではWindowsモバイルを搭載した機種は特定のメーカーや通信キャリアに限定されることから(例:W-ZERO3,ウィルコム製),これらの機種を利用している人以外は別途新規に購入するか,機種変更が必要となる. (仕様3)において,携帯電話上で動作するアプリケーションソフトウェアからのデータの保存書き込みは,ある領域のある容量に対しては可能である.ただし,アプリケーションソフトが取り扱うことのできる内部メモリー領域は限定されおり,容量も音声データや画像データを保存できるほど大きくはない(調査時点では1MB程度).また,SDカード等の外部メモリーを備えている携帯電話があるが,アプリケーションソフトから外部メモリーへのデータの書き込み,読み出し等の編集が不可であった.したがって(仕様3)では,限定された機能の実現となる. 以上の調査検討をふまえ,本研究で実装する仕様は(仕様3)とした.その理由としては,別途ハードウェアを入手しなくても,利用者の所持している携帯電話を利用したいこと,調査段階において機種限定ではあるがSDカードへのデータ出力が可能となる規格が一部公開され,将来携帯電話上で動作するアプリケーションソフトから外部メモリーとのデータ入出力が可能となることが考えられるためである.これが実現できれば,メモリー容量の大きな音声データや画像データ等を扱うことができる. |
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そこで,開発ステップを下記のように定め,2006年度においては現時点で実現可能な仕様に絞って開発することとした. @画面仕様:9場面階層構造とする. A操作仕様:テンキー・ステップ・スキャンの3通りの操作を可能とする. B選択ボタン:画面上の選択ボタンは文字で表示させる. C登録メッセージ表示:選択ボタンが人の操作で選択されたとき,登録メッセージを文字で画面に表示させる. D編集機能:選択ボタン,登録メッセージの文字を編集可能とする. E声かけ機能:登録されたメッセージを選択し表示させた時に,相手の注意を喚起するために,”ねえ〜!”、”すみません”等の声かけ音声を出力させる. F選択ボタンへの画像登録:携帯電話に備えたカメラで撮影した画像または,あらかじめ登録されている画像を選択ボタンに配置可能とすることを検討する.
(3)プログラム設計およびプログラミング アプリケーションソフトウェアの開発は,携帯電話ユーザー数の多いNTTドコモのiアプリで動作するアプリケーションソフトとし,FORMA900iシリーズ以降の機種に対応させた(2007年2月時点での最新機種は903iシリーズ). プログラム開発にはJava言語を用いたが,iアプリ実行環境であるため,DoJa5.0プロファイル(http://www.nttdocomo.co.jp/ 3.機能試作品の実装(研究の成果) 現段階での研究成果を【図2:メッセージ表示】および【図3:表示メッセージ編集】に示す.
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Copyright(C):2006, The Research Institute of System Sciences, Nihon Fukushi University