ふくしで活躍する卒業生voice森谷啓輝さん

思いが伝わった瞬間、
子どもたちの笑顔でがんばろうと思える

社会福祉法人長姫福祉会
児童養護施設おさひめ
チャイルドキャンプ
児童指導員

森谷啓輝さん

子ども発達学部 2016年3月卒業
長野県/飯田風越高等学校

仕事のやりがいは何ですか。

 現在、児童養護施設で働いています。児童らは両親の離婚、経済困窮、親・親族からの虐待等様々な理由で入所し、心に深い傷を負っています。私たち職員は日々の生活のなかでその傷に寄り添い、学校や病院、児童相談所とも協力しながらケアしていくことを目標としています。子どもたちの親にはなれないという絶対的な壁があるなかで、それでも子ども一人ひとりに幸せになってほしいという思いや、子どもにとって大切な存在でありたいという気持ちがあります。
 発達障害や親との深いかかわりを経験してこなかった子どもたちと日々かかわることは、心身ともにエネルギーを大きく消費します。答えのないなかで何が子どもの利益につながるのかを模索することは大変ですが、こちらの思いが少しでも伝わったと感じる瞬間や、子どもの純粋な笑顔をみられたときには大きな喜びとやりがいを感じ、またがんばろうと思うことができます。

大学時代の学びは、現在どのように活かされていますか。

 3年次に行った施設実習や、ゼミで行った児童養護施設の訪問やボランティアが学びとして活かされていると感じます。実際に現場へ行き体験したことが記憶にも深く残っているため、現在の職場との比較や、当時かかわった児童のことや施設職員の方の姿を思い出し、目の前の子どもに何か共通した支援ができないかと考えるきっかけとなっています。

*所属・掲載内容は2020年2月現在