はじめてのふくし21版
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5「ふくし」の仕事不自由なく快適に過ごせる環境づくりも大切な「ふくし」の仕事です。最近では、バリアフリーに配慮した住宅をつくる建築会社が増えています。階段や廊下に手すりをつける、玄関や床の段差をなくして移動しやすくする、車イスでも使いやすいようにキッチンの高さを調整するなどバリアフリーのためのさまざまな工夫がなされています。住宅に限らず商業施設や街全体をバリアフリーにするための計画や開発の仕事も重要です。また、最適な福祉サービスを受けるための相談や最新の福祉サービス情報を提供するような仕事もあります。個人だけでなく、地域全体の「ふくし」を向上するための地域福祉支援システムなどの整備に取り組む自治体などもあります。地球上には様々な課題が横たわっています。先進国では、環境問題や社会での孤立などが大きな問題となり、発展途上地域では、戦争、難民、貧困をはじめとした深刻な問題が山積しています。地球全体としても地球温暖化の影響に立ち向かう必要に迫られています。これらの問題を課題として克服し、世界を持続可能な社会に創りかえ、すべての人が、人間として尊厳をもって生涯を過ごしていけるようにしていくことが必要です。そのために、発展途上地域で、戦争で傷ついた人々の心の支えとなったり、開発の流れの中で取り残されがちな社会的弱者に対して支援を行ったりすることによって、社会の公正さを高め、小さなビジネスを起こして経済的にも自立できる社会を目指す、社会開発に関わる人材が必要とされています。日本の「ふくし」を世界の「FUKUSHI」にしていく時代です。49© 2004 Nihon Fukushi Universityより快適にくらすための環境をつくる仕事世界で活躍する「ふくし」の仕事16(p.50)

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