はじめてのふくし21版
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11調31「ふくし」って何だろう?もともと「福祉」という言葉は「幸せ」という意味です。英語では、welfareあるいはwellbeingです。wellは「こころよい」「すこやかな」という意味であり、fareは「くらす」「やっていく」、beingは「生きる」「人生」という意味になります。つまり、「快適に生きる」ということです。「ふくし」の仕事は、人が快適に生きられるように社会的な支援をすることです。すべての人びとの「いのち」を大切にして、「くらし」を豊かにして、「いきがい」を見つけることを支えるのです。「ふくし」と関係の深い言葉に「人権」があります。「人権」とは、人が幸せになることをさまたげられないように保障される権利のことです。ですから、「ふくし」の仕事は「人権」を大切にするものでもあります。 ホームページなどで実際の宣言文や規約を読んでみるなどしてみましょう。また、日本での批准内容や規約との相違点などについて話し合ってみましょう。この宣言にもとづく人権保障に法的な拘束力を持たせるため、1966年に「国際人権規約」が採択されています。2014年、国連規約人権委員会が日本政府に対して6回目の審査をおこないました。日本の人権状況は改善されたところも多いのですが、例えば、あらたな課題として、秘密保護法、ヘイトスピーチ、原発事故による被害者の問題などが挙げられ、さらに重要事項として、死刑、慰安婦、技能実習生、代用監獄の4テーマで改善勧告がされています。© 2004 Nihon Fukushi University世界人権宣言べてみよう世界人権宣言2度の世界大戦の反省にもとづき、1948年12月に国際連合の第3回総会で採択された宣言。人は生まれながらにして自由、すべての差別の禁止、法の下の平等など30条にわたって人権を宣言しました。1だれもが持っている幸せになる権利

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