はじめてのふくし21版
48/68

3広がる「ふくし」の仕事現在、「ふくし」の仕事は非常に幅広くなっています。また、「ふくし」の仕事はこれまで国や公的な機関が中心におこなっていましたが、最近では民間企業がいろいろなかたちで「ふくし」にかかわるようになってきました。以下に、広がる「ふくし」の仕事の例を紹介します。自宅で介護を受けて生活する人のためのホームヘルプサービスをおこなう会社や、老人ホームなどの施設を経営する企業が増えてきています。また、介護などで使用する用具を販売する介護ショップ、車イスや介護ベッドといった福祉用具のレンタルショップなども登場してきています。そういったお店では、福祉用具についての情報を利用者に提供したり、利用者に最適な製品をコーディネートしたりするなどのサービスもおこなっています。このように利用者を支援するのも大事な「ふくし」の仕事です。また、高齢者や障害者の立場に立って福祉用具を調整して販売したり、専用の機器を製作したりする企業もたくさんあります。特に最近では、身近なスマートフォンや情報技術(ICT)を活かした、高齢者などの見守り支援システムや、障害のある人を支援するためのアプリケーション開発が非常に多くなっています。このような福祉用具やアプリケーション開発をするのも「ふくし」の 仕事です。紙オムツのような身につけるものから、補聴器や車イス、介護ベッド、義肢・装具、コミュニケーション支援機器といったものまで、さまざまな福祉用具があります。例えば、車イス一つをとっても、自分で操作する自走式車イス、ハンドルやジョイスティックを使って操作する電動車イス、電動でリクライニングしたり、車イスに乗ったまま立ち上がったりする多機能な車イス、競技用車イスなどたくさんの種類があります。このように福祉用具は利用する人が利用目的や身体状況に合わせて使いやすいものを選べるようにさまざまな種類がつくられています。46© 2004 Nihon Fukushi University介護や施設経営などにかかわる仕事社会参加を促す機器やアプリをつくる仕事

元のページ  ../index.html#48

このブックを見る