はじめてのふくし21版
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5「ふくし」の仕事学校教育で発生するさまざまな問題に対しては、福祉的な役割を担う職域があります。スクールカウンセラーは心の健康の面から、スクールソーシャルワーカーは就学保障の面から教育を支えます。養護教諭は保健室の先生であり、健康教育や性教育などをおこないます。小学校の先生になるためには、小学校教諭を養成している大学や短期大学の学部・学科に入学しなければなりません。教職に関する科目や各教科の指導法などの必修科目を取得し、教育実習に行くことで免許状が取得できます。公立小学校の教員になるには、都道府県等が実施する教員採用試験に合格する必要があります。また、私立小学校の教員になるには、それぞれの学校が行う採用試験に合格する必要があります。中学校・高等学校の教員免許状は、各教科別にあります(社会科や英語、保健体育など)。したがって、大学の専門の学部・学科で、その教科の免許状を取得できる「教職課程」が設置されているところで、希望する教科の免許状を取得していくことになります(例えば、本学の社会福祉学部社会福祉学科では、高校福祉科の免許状が取得できる「教職課程」を設置しています)。障害のある子どもたちへの教育を専門的におこなう学校に、特別支援学校があります。2007年度から従来の盲学校、聾学校、養護学校が、障害の種別を越えた「特別支援学校」として統一されました。また、普通学校(小・中学校)の特別支援学級では、視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由、身体虚弱、その他障害のある子どもたちにその発達の必要に応じたふさわしい教育をおこないます。知的な遅れのない発達障害も含めて、特別な支援を必要とする幼児・児童・生徒が在籍するすべての学校において実施されるものです。この学級運営にたずさわるのが特別支援教育の教諭です。特別支援学校の先生になるためには、まず、基礎免許状といって、小学校か中学校・高等学校の先生の免許状のどれかを取得していなければなりません。そのうえで、障害児教育のさまざまな専門の必修科目を取得し、さらに特別支援学校に教育実習に行くことで、取得できます。45© 2004 Nihon Fukushi University特別支援学校教諭

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