はじめてのふくし21版
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5「ふくし」の仕事子どもの相談援助にかかわる職場の代表は児童相談所です。児童相談所は、18歳未満の子どもに関する相談に応じ、保護を必要とする子どもの扱いを決めます。職員は地方公務員で、代表的な職種は児童福祉司(SW)と心理判定員(児童心理司)です。児童福祉司は、社会福祉士資格が仕事につくための条件(任用条件)の一つになっています。最近では、「児童虐待」の仕事が増えています。市町村の窓口などに寄せられる通告(虐待の訴え)にもとづき、児童福祉司が中心となって調査をおこない、家族再生への働きかけをしたり、子どもを施設に預けたりします。その中心になる施設が児童養護施設です。児童福祉の施設には、児童養護施設のほかに、心やからだの障害や非行などに対応して専門の施設が用意されています。施設では、子どもの健全な成長発達を支える児童指導員や保育士が中心的な役割を果たします。保育士は、保育所や乳児院、障害児その他の児童福祉施設に勤め、子どもたちに日常の生活習慣を身につけさせ、健康管理やしつけのみならず、乳幼児教育も幼稚園に準じておこないます。0歳から6歳という急激な発達をとげる乳幼児を前にして、発達や障害、あるいは児童虐待などの理解を深める必要があります。41どで勉強して、受験資格を得たうえで、国家試験を受験することになります。社会福祉士は、社会福祉全般に関する相談にのり、助言、援助する仕事で、社会福祉の制度や仕組み、ソーシャルワークなど相談援助技術のほか幅広い知識が必要となります。その人らしい生活を支えていくために、関係機関と調整し、社会資源の開発なども行います。援助領域も就労支援、犯罪者・非行少年の更生保護、成年後見制度など従来以上に広がっています。介護福祉士は、日常生活をおこなうのに支障がある人に対して、その身辺動作、健康管理、社会活動、家事を助け、指導する仕事です。介護のアドバイスをおこなうので、介護の技術のほか、栄養学、心理学、医学など幅広い知識も必要とされます。資格内容(p.58)© 2004 Nihon Fukushi University社会福祉士と介護福祉士のちがい社会福祉士と介護福祉士は、1988年にスタートした国家資格です。大学や専門学校な子どもにかかわる職種―児童福祉司(SW)と心理判定員、保育士13(p.42)12

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