はじめてのふくし21版
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1より豊かな生活を支える「社会福祉」の仕事は、利用者が自立して、より豊かな生活ができるように支援することです。かつては、支援の手をさしのべるのは、所得の低い人や身寄りのない人など特別な事情のある人を対象にしていました。しかし、ノーマライゼーションの考え方が進み、その人の所得や家庭の事情に関係なく、自立援助が必要なときには、どんな人も援助が受けられるというように変化しています。以下に、社会福祉の仕事を紹介します。そのうち、精神に障害のある人を支える精神科ソーシャルワーカー(PSW)には、精神保健福祉士という国家資格があります。ソーシャルワーカーになるためには、社会福祉士の国家資格を取得することが適切です。資格がなくても、例えば地方公務員となって、社会福祉の相談援助の仕事をすることもできます。しかし、社会福祉の基礎的な力をつけるためには、必須の資格といえましょう。ケアワーカーは、食事、入浴、排泄、買い物、レクリエーションなど直接身のまわりの世話をし、介護を必要とする人の自立を支えます。具体的には、社会福祉施設の介護職員であり、訪問介護員(ホームヘルパー)です。ケアワーカーになるためには、介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)の資格を得るための養成研修を受けたり、介護福祉士の国家資格を取得したりします。40© 2004 Nihon Fukushi University人に対して相談や援助をする職種―ソーシャルワーカー(SW)とケアワーカー(CW)ソーシャルワーカーは、生活の中でさまざまな困難や悩みをかかえている人の相談にのって、役に立つ情報を提供したり、援助する人や施設を紹介したりする人の総称です。具体的には、社会福祉施設の生活指導員であったり、福祉事務所の相談員であったりします。病院には、適切な医療が受けられ退院後の生活相談にのる医療ソーシャルワーカー(MSW)がいます。12(p.41)「社会福祉」の仕事

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