はじめてのふくし21版
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123456789102022年度文部科学省による調査結果によると、小・中学校における長期欠席者数は460,648人(前年度413,750人)です。このうち不登校によるものは299,048人(前年度244,940人)、新型コロナウイルスの感染回避によるものは23,660人となっています。高等学校における長期欠席者数は122,771人(前年度118,232人)です。このうち不登校によるものは60,575人(前年度50,985人)、新型コロナウイルスの感染回避によるものは9,256人となっています。不登校の要因はさまざまです。不登校=「いじめ」だけではありません。人間関係や学力など学校に関する要因のほか、家庭内のトラブルや家族の生活様式など家庭に関係する要因、さらに「やる気が出ない」「学校に価値を見出せない」といった本人の考え方に関係する要因がありますが、これらの要因が複雑に絡み合って不登校となるケースが大半です。こうした中、「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」が2017年2月に施行され、すべての教職員が法や基本指針の理解を深め、個々の不登校の状況に応じた支援等を行うことができるよう努めていくことになりました。不登校への支援は、「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく、子どもが自らの進路を主体的に捉え、社会的に自立することを目指す必要があります。また、子どもを見守りつつ、適切な支援やはたらきかけを行う大人の存在も必要です。さらに、教職員やスクールソーシャルワーカー等が協働し、魅力ある学校づくりにも真剣に取り組み始めています。(p.29)28不登校はなぜおこるのか

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