はじめてのふくし21版
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3「ふくし」の課題とその解決策を考えてみましょう3情報技術はふくしにどう役立つのか福祉用具アイデアコンテスト福祉用具アイデアコンテスト情報技術、すなわち、ICT(Information and Communication Technology)の発展は、私たちの生活様式を変化させるとともに、多様なコミュニケーションの方法を生み出してきました。また、ネットワーク技術を活用した機器開発やサービス提供が広がりをみせ、身近な家電製品もインターネットに繋がってその機能を最大限にいかすようになっています。特にスマートフォンはあらゆる人の生活場面で利用され、私たちの生活にとって、なくてはならないICTの一つでしょう。ただ、“目が見えなかったり、指先がうまく動かないとスマートフォン操作は無理”、“目しか動かないとパソコンは使えない”ことで、障害のある人はICT活用ができないのでしょうか。実は、私たちが学校などで使っているパソコンやタブレットには、障害のある人や高齢者が不自由なく操作できるようにする機能や、文字の拡大や音声読み上げによってホームページを見やすくする機能が最初から入っているのです。このような技術を「アクセシビリティ機能」とか「アクセシブルデザイン」といいます。今後も、音声認識技術やAI(人工知能)を使った障害者向けのアプリ開発や福祉用具開発は、ますます盛んになっていきます。誰もが活躍できる公平で豊かな社会をめざすためには、ICTを利用する知識や技術は欠かせないでしょう。「福祉用具アイデアコンテスト」25© 2004 Nihon Fukushi University日本福祉大学では、福祉用具や機器を身近に考える機会を持ってもらいたいとのは、福祉用具や機器を身近に考える機会を持ってもらいたいとの考えから、高校生を対象にした「福祉用具アイデアコンテスト」を開催しています。を対象にした「福祉用具アイデアコンテスト」を開催しています19回目となる2022年度は、「高齢者、障がいのある人、妊婦さん、幼い子どもたちなど誰もが快適に暮らせるための「もの」や「サービス」の工夫」をテーマにアイデアを募集し、625点の応募がありました。どのアイデアも、若い感性から発した斬新なものばかりであり、中には審査にあたった専門家をうならせ、ぜひ実用化したいと考えさせるようなものもありました。みなさんも、福祉用具や機器を用いた障害者・高齢者支援という新しいかたちの「ふくし」のあり方について考え、ぜひ「福祉用具アイデアコンテスト」にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。ホームページTOPICIC

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