昨年度と今年度、2回の高校生福祉機器アイデアコンテストに立ち会うことができて、
とても楽しかったです。入賞作品をはじめ多くの作品から、障害のある人が望んでおら
れることに思いを馳せる気持ちが伝わってきましたし、若い人たちの望みや新鮮な工夫
から、私も学ぶことができました。応募された高校生の皆さん、指導にあたられた先生方
に、感謝申し上げます。
私はこのコンテストを介して、自分の生活を大事にすること、自分とは違う人たちの
生活を想像すること、そしていろんな人が豊かな生活ができるように工夫することを、
学んでいただきたいと思っておりました。多くの作品は、期待どおり、人間を愛おしむ気
持ちと新しい工夫に挑戦する気概が感じられるものでした。
もちろん、皆さんはまだ人と出会う経験も少なく、機器・用具の知識も少なく、アイデ
アを表現する経験も少ないと思います。ですから、面白いアイデアでも、使う場面を想像
すると「???」というものもありました。これから先、多くの出会いと経験と学問を積
み重ねられることによって、障害のある人たちへの「気付き」も「アイデア」も、熟成させ
ることを覚えて下さい。皆さんの成長を楽しみにしております。
福祉機器アイデアコンテスト実施プロジェクト責任者
水野 暁子
(日本福祉大学情報社会科学部人間福祉情報学科 教授) |