(H18)はじめてのふくし 身近な生活から現代の福祉を考える講座
概要
半田市教育委員会生涯学習かと共催して、学生も地域住民も環境の変化が著しい現代社会において、社会福祉の現場に留まらない「ふくし」の領域の広がりや身近な「ふくし」の話題、課題への気付きを目指す講座を実施。
講座名 | はじめてのふくし 身近な生活から現代の福祉を考える講座の概要 |
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日程 | 6/3、6/17、7/15、8/5、10/7、10/21、11/18、12/2、12/16の各土曜日 13:30~15:00 |
場所 | 日本福祉大学半田キャンパス |
受講料 | 一般:各500円 学生:無料 |
内容 |
「少年のこころとどう向き合うか」 講師:加藤幸雄(日本福祉大学副学長・社会福祉学部教授) 「なぜ男の子、男性に元気がないの?~子育ての中のジェンダーを見直そう~」 講師:池谷壽夫(日本福祉大学社会福祉学部教授) 「マイクロファイナンスによる貧困緩和と支援のあり方」 講師:岡本眞理子(日本福祉大学福祉経営学部助教授) 「IT大国インドを知ろう!」 講師:斎藤千宏(日本福祉大学福祉経営学部教授) 「企業文化から学ぶ豊かな社会の実現を目指して」 講師:曲田浩和(日本福祉大学経済学部助教授) 「年金・医療・介護保険制度 新しいステージに向けての展望」 講師:安宅川佳之(日本福祉大学福祉経営学部教授) 「変わっていく家族のカタチ、子育ちと子育てに必要なコト」 講師:後藤澄江(日本福祉大学社会福祉学部教授) 「障害児・者コミュニケーション」 講師:藤井克美(日本福祉大学社会福祉学部教授) 「教育と福祉の狭間で」 講師:中川晴夫(日本福祉大学情報社会科学部教授) |
「少年のこころとどう向き合うか」
講師:加藤幸雄(日本福祉大学副学長・社会福祉学部教授)
わたしたちは「非行」とどのように向き合っていけばよいのか。多感な思春期、少年が受ける心的負荷は様々であり、凶悪な犯罪に結びつくケースが増加している。大人や社会の対応や姿勢が非常に重要になりつつあるなかで、実際に心理鑑定を行った事例をもとに少年のこころとどう向き合うべきか、その本質を探る。
「なぜ男の子、男性に元気がないの?~子育ての中のジェンダーを見直そう~」
講師:池谷壽夫(日本福祉大学社会福祉学部教授)
「男らしい・女々しい」、「男のくせに・女のくせに」・・・。普段の子育ての中でジェンダーによる差別や抑圧、力関係が生じている。このような性差によって、思考や行動が限られてしまうほか、自尊心が傷つけられてしまうことも少なくない。男の子の問題を考えながら、”ありのままの自分”が出せるような環境づくり、子どもと大人のあるべき関係について、「ジェンダー・センシティブ」の視点から考えてみる。
「マイクロファイナンスによる貧困緩和と支援のあり方」
講師:岡本眞理子(日本福祉大学福祉経営学部助教授)
全世界の貧困打開の戦略的手段としてマイクロファイナンスが注目されている。マイクロファイナンスとは無担保の小額融資のことで、貧困層の自活を促す目的がある。未だ景気が不安定ななか、日本においても滞留している貧困層の支援策の1つとして見直されていることから、海外での事例を挙げて、豊かな社会づくりにどのように活かせるのかを模索する。
「IT大国インドを知ろう!」
講師:斎藤千宏(日本福祉大学福祉経営学部教授)
物乞いから大富豪まで、インドには日本以上に様々な人間が生活を営んでいる。そんなインドが今ではIT大国と呼ばれるようにまで発展した真相は何なのか? 階級に縛られずに一攫千金が狙えることから、インドではIT技術者を目指す人が増えている。そんな希望を支える電脳街とIT企業。他のアジア諸国とは異なる道を歩んできたIT大国インドの真相とからくり、抱える社会課題についてみなさんに紹介する。
「企業文化から学ぶ豊かな社会の実現を目指して」
講師:曲田浩和(日本福祉大学経済学部助教授)
高度経済発展にはじまり、物質的に豊かな社会はある程度実現できた。しかし、真にこころから豊かさが感じられ社会が実現されたとは必ずしもいえない。日本の景気が悪化するとともに緊縮財政の矛先は教育や文化に向けられた。一方で、なぜ企業は文化的・社会貢献的な活動に力を入れ始めたのだろうか。過去の歴史や事例から、豊かな社会に向けてどのような思いを抱き、取り組んでいるのかを紐解いてみる。
「年金・医療・介護保険制度 新しいステージに向けての展望」
講師:安宅川佳之(日本福祉大学福祉経営学部教授)
小泉政権による小さな政府を目指す政策の結果、社会保障給付が削減され、年金・医療・介護、老後を支える社会保障給付への不安感をお持ちの方も多いであろう。少子化傾向がとどまる気配がなく、公的年金制度の破綻を心配される方も居られるかもしれない。しかし、一方では、公的年金の積立金残高は世界一豊かであると言う事実もある。小泉政権が予定通り9月で幕引きとなった(?)が、この辺で一度、小泉改革の成果の総決算を行ってみる。合わせて新政権の下で、どのような社会保障政策が展開されるか、一緒に考える。
「変わっていく家族のカタチ、子育ちと子育てに必要なコト」
講師:後藤澄江(日本福祉大学社会福祉学部教授)
世帯規模の縮小や共働きの増加、過干渉や放任、虐待…。社会の変化とともに家族のカタチも変わった。子どもたちを見守り、そして正しく接するには、まず「大人」が変わる必要があるのではないか。「子育ち」と「子育て」の違いを見極め、またどのような社会的な配慮が必要なのかを考える。
「障害児・者コミュニケーション」
講師:藤井克美(日本福祉大学社会福祉学部教授)
障害の有無に関わらず、コミュニケーションを成立させ豊かにすることは、社会生活にとって非常に大切なことである。視覚・聴覚・肢体・知的障害と障害の種類は様々だが、すでに障害を持っている人たちが活用しているコミュニケーション手段を大切にしながら、コミュニケーションのあり方、援助のあり方を考える。
「教育と福祉の狭間で」
講師:藤井克美(日本福祉大学社会福祉学部教授)
社会的弱者である子どもや高齢者、ホームレスなどへの虐待や差別が社会問題として取り上げられている。このような問題の解決手段として相談体制の強化などが挙げられるが、問題の本質は教育と密接に関わりがあるのではないか。教育と福祉の狭間で有効な解決策が見出せないなか、今必要とされている教育のあり方について考える。