兵庫県から愛知県の日本福祉大学に進学した北野さん。学部や部活動で過ごした約4年間についてお話を伺いました。

どうせ学ぶのなら

なぜ日本福祉大学へ?

 高校生のときは大学で学びたいと思うものがありませんでした。これまでサッカーを続けていたこともあり、何となくスポーツが学べる学部がいいなと思う程度でした。しかし、どうせ学ぶのなら、スポーツだけではなく、“何か”と一緒に学ぶことができる大学に行きたいと思うようになりました。
 両親が日本福祉大学の卒業生だったこともあり、日本福祉大学のことを調べてみると、スポーツと福祉が学べるスポーツ科学部があることを知りました。自分自身の学びの幅を拡げられる可能性を感じたため、進学することを決めました。

学びの幅がぐっと拡がる

印象に残っている講義はありますか。

1年生のキャンプ実習

 スポーツ科学部というと、体育会系のイメージがあるかもしれませんが、スポーツは好きでもサークルや部活に所属していない人もいます。スポーツを楽しみたい人や、支えたい人など、様々な角度からスポーツに携わりたいと思っている仲間たちや、それを教えてくれる先生がいることで学びの幅がぐっと拡がることを実感しました。
 カリキュラムには障害者スポーツを学ぶことができる「専門実技(アダプテッド・スポーツ)」という科目がありますが、実技を通じて学びを深めることができるのも本学のスポーツ科学部の特徴だと思います。また、講義を受ける中でスポーツの中にも男女差別があることを知りました。これまで意識してこなかったスポーツに関する問題にも興味を持ち、専門演習(ゼミ)ではスポーツにおける男女格差について学んでいます。コロナ禍前に開催されたキャンプ実習はとっても楽しかった思い出の一つですね。

当たり前のことを当たり前に

Ⅰ部サッカー部での取り組み

 入学後、特別強化指定部のⅠ部サッカー部へ入部しました。狙っていたサッカー推薦の希望は叶いませんでしたが、AO入試で入学することができました。
 サッカー部に入部すると周りは想像以上にサッカーが上手い人ばかりで、レギュラーになるには相当な努力が必要だと感じました。高校までの部活と違い、監督やコーチは技術面の指導に徹底しています。つまり、部活の中で生活指導を受けることはほとんどないため、選手としての自主性が求められます。
 技術面の努力はもちろんですが、一人暮らしをしていたこともあり、コンディションを乱さないよう、食事には特に気を使っていました。加えて、時間や提出期限を守るなど、「当たり前のことを当たり前にする」ということは常に意識していました。これは昔から母親によく言われていたので、一人で生活することで、その大切さがようやく分かるようになりました。(笑)
 努力の甲斐あって、2年生からメンバー入りすることができ、3年生からレギュラーになることができました。これまでは東海リーグで2部でしたが、最後の年度(2022年度)で念願だった1部昇格を決めることができました。今は後輩にお土産を残すことができてホッとしています(笑)
 そして何よりも、これまで一緒に戦ってきた仲間や指導者の方々、そして遠くから応援に来てくれていた親には感謝しています。

サッカー部の仲間と(北野さんは背番号20)

指示待ちではなく自ら考えて動く

これからのこと

 サッカーを通して“指示待ちではなく自ら考えて動く”ことを学べたことは大きかったです。
 学業面や就職活動においても、“気持ちの切替え”や“優先順位”をつけて自発的に行動することを常に意識していました。結果、就職活動では数社から内定をもらうことができ、若いうちからいろいろな可能性に挑戦できる会社(プライム上場企業)への就職を決めました。
  またサッカー部のメンバーとは、大学の授業だけでなくアルバイト先も同じだったので、毎日顔を会わせ過ぎて話すことが無くなるくらいずっと一緒でしたが、そんな仲間たちがいたからこそ楽しい学生生活が送れたと思っています。
 入学当初、将来の目標が特にあった訳ではありません。しかし、大学に入ったことで、いろいろな人と出会い、知らなかった世界を学びました。やりたいことが明確になかったことで、自分自身を見つめ直す時間をつくることができたんだと、今ではそう思っています。

日本福祉大学 スポーツ科学部 スポーツ科学科 4年

北野 創太さん

SOUTA KITANO

  • Ⅰ部サッカー部 所属
  • 兵庫県/三田松聖高校出身

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<取材:大阪サテライト>