山形県にある最上町立大堀小学校で、特別支援教育支援員として勤務されている沓澤紗由香さんにお話を伺いました。

 沓澤さんは小さい頃、大好きな祖父母の家によく泊まりに行き、一緒に過ごしているうちに自然と福祉へ興味を持つようになったと言います。

 「福祉を学びたいと考えていたとき、同じ最上町出身の先輩たちが日本福祉大学へ進学していることを高校の先生から聞きました。
一度は東北から出てみたいと思う一方で、都会での一人暮らしに対する不安もありましたが、美浜町ののどかで落ち着く環境に安心しました。特に、アパートから海までの近さに感動したことを今でも覚えています。」

 社会福祉学部を卒業後、山形県にUターンし、特別支援教育支援員に。
日常生活上の介助や学習支援など、支援が必要な児童に対してのサポートを行っています。

 「現在は、支援学級で特定の教科を担当しています。ときには複数の学年が一緒に授業を行うこともあり、担任の先生と連携して取り組んでいます。
学級目標にもあるとおり、まずは自分で考えてやってみること、分からないところや出来ないところがあれば自ら伝えられるようになることが大切と考え、達成感や自信に繋がるように、一人ひとりに合ったサポートを心がけています。
これまで通常学級・支援学級どちらも経験してきましたが、これは常に意識しています。」

仕事には、サークル活動で培ったタイピング力も活かされています。

 ボランティアサークル「PCT(パクト)」で、聴覚障害学生のパソコンテイクに取り組んでいた学生時代。あのとき手話を覚えていたら更に良いサポートが出来たのでは、と当時を振り返ります。
 「経験を重ねたからこそ気づくこと、その気づきを活かすことが大事だと実感しています。学生の皆さんには、どんどんチャレンジして色んな経験をしてほしいですね。」

 担任の先生はもちろん、支援員同士でも日ごろから情報を交換し、研修会に参加して事例検討や意見交換を行うなど、「最適な支援」を日々考えながら児童と接している沓澤さん。
 児童にとってより近い存在でいるために、これからも話しやすい環境と関係づくりに努めていきたいと語られました。

 今後も沓澤さんのご活躍を楽しみにしています。

児童の力作で華やかに飾られている廊下。作品は毎月変わります。

最上町立大堀小学校 特別支援教育支援員

沓澤 紗由香さん

SAYUKA KUTSUZAWA

  • 日本福祉大学 社会福祉学部 保健福祉学科 アフタヌーンコース 2011年卒業

<取材:山形最上オフィス>