夢にむかって力強く踏み出してほしい。

はじめの一歩
奨学金

 本学では、児童養護施設等に入所していた方または里親等に養育されていた方への返済不要の奨学金【給付型】を創設しました。
 学ぶ意欲があり明確な目的を持つ生徒の進学を支援し、大学の新入生として新社会人としてスタートをきることを応援します。

MESSAGE

これから学ぼうと思っている
皆さんへ
(寄付者からのメッセージ)

 ドイツの作家ミヒャエル・エンデが「モモ」というタイトルの作品を書いています。
“時間とは何か”を問う物語で、私は仕事をリタイアしてから初めて読みました。
 貴重な時間を無駄づかいせずに時間節約をして時間貯蓄を勧める“灰色の男たち(時間どろぼう)”と、ぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子(モモ)の物語でした。

 多分、いや間違いなく、この小説を若い時期に読んでいたら、私の仕事の仕方や、人への対し方、生き方は違ったものになっていたと思います。

 私たちが生活する社会は、人それぞれの時間の使い方が他人によって評価され、”効率”とか”生産性”といった言葉で個々の人間の価値が決められてしまう場面があります。
 仕事への取組みや働いた成果が正しく分配されず、また税金制度や社会保険制度など所得の不均衡を補正・再分配する仕組みも十分機能していない現実があります。モモでは、働く人たちが短時間にできるだけ沢山の仕事をする必要がなくなったので、ゆったり愛情をこめて働くことが書かれています。

 少し難しい話をしますが、日本の企業の利益剰余金(内部留保)は、2023年度末に600兆9857億円[財務省:法人企業統計調査(令和6年4~6月期)] と12年連続で過去最高を更新しています。本来なら働く人たちへ賃金として分配比率(労働分配)を上げなければならない性格のものです。
 人件費を様々な方法で抑制し、自己責任として低い賃金で働かせる制度(非正規雇用など)が当たり前に行われている結果、経済格差が極端に拡大している現実があります。

 世界で最も早く超高齢化/少子化社会となり、また厚生労働省の2022年国民生活基礎調査では51.3%の世帯が生活が「苦しい」と回答しているこの国で、社会福祉制度とそれを支える人材はますます必要とされ、重要性を増しています。

 日本福祉大学は、社会的に弱い立場の人たちに目を向けた創立者により、日本で最も早期に設立された福祉系大学であり、「万人の福祉のために、真実と慈愛と献身を」を教育標語に掲げ、高い専門性と豊かな人間性を育む教育がさまざまに行われています。

 自分の興味、関心がまだ明確でなく、適性がよく分からないと感じている人が多いと思いますが、本学で考え、学ぶことを通じて将来に向けて、はじめの一歩を力強く踏み出してください。そしてあなたの時間を大切に生きてください。

GUIDE

「はじめの一歩奨学金」
募集要項

1.基金の趣旨

 超高齢化/少子化社会が進行する中で、日本経済は約30年間にわたり停滞しています。企業の内部留保が肥大化する一方で、社会的格差/経済格差が拡大してきました。
 この社会環境の中で、社会的養護のもとで育った子どもの大学等進学率は、児童養護施設の子どもが22.6%、里親のもとで育った子どもが38.7%と、全体平均56.1%より大幅に低い現状があり、施設で暮らす子どもは、高校を卒業すると自立した生活を求められ、学費など「費用面の不安」や、新しい生活など「環境面の不安」から、学ぶ意欲はあっても進学をあきらめてしまうケースが多い事実を目にします。
 本学はこれまで、こうした経済的に厳しい状況下にある学生たちに対して、「建学の精神」にもとづいて独自の奨学金制度(経済援助給付奨学金、家計急変のための緊急貸与奨学金)を設けて支援をしてきました。また国も学生支援機構を通じて修学支援新制度など拡充しています。このように十分ではありませんが、入学金や授業料など学費に対しての奨学金制度は整いつつあります。
 こうした状況を踏まえて、このたび本学では、入学や社会に出るための「準備」を応援する奨学金を新たに創設することにしました。どのような環境にあっても学ぶ意欲があり、明確な目的をもつ生徒の進学を応援し、本学における学びを通じて専門性や実践力を身につけ、社会に貢献できる人財になってもらえることを期待して、「はじめの一歩奨学金」を創設します。

(本基金は、この趣旨に賛同頂いた、卒業生からの寄付によって運営されています)

2.応募資格

以下、AとBの要件を満たす方。

A

日本福祉大学の通学制学部への進学を強く希望し、学ぶ目的が明確である方。

B

18歳まで児童養護施設等に入所していた方または里親等に養育されていた方。

※本制度でいう児童養護施設等は、児童養護施設、児童自立支援施設、母子生活支援施設、児童自立生活援助事業(自立援助ホーム)、里親等は里親や小規模住居型児童養育事業(ファミリーホーム)を指します。

なお、自身がBの要件に当てはまるかどうか不明な場合には、本要綱末尾の問い合わせ先までご連絡ください。

3.支援内容

1

入学準備費用
(入学前給付)25万円

大学進学に関わる準備費用(引越し、賃貸契約の初期費用、スーツ・PCの購入など)

2

新生活準備費用
(卒業時給付※)25万円

※条件有り(標準年限内での卒業、毎年のレポート[各年度の目標と活動結果等]提出等)

4.募集人数

15名/年

5.応募方法

出願時に※、以下の書類を提出してください。

  • はじめの一歩奨学金申請書
  • 申請理由書・誓約書【別紙1】
  • 推薦書【別紙2】
  • 資金等計画書【別紙3】
  • 在籍証明書、児童(里親)委託証明書、一時保護決定証明書のいずれか
    在籍証明書 在籍する施設等が発行し、①応募者の氏名
    ②在籍期間
    ③証明書発行日が記載されている証明書
    児童(里親)
    委託証明書
    児童相談所が発行する証明書
    措置解除決定
    通知書
    児童相談所が発行する証明書

※既に、出願済みで合格通知を受け取っている方は、入学広報課までお問合せください。

6.選考方法

選考委員会にて、次の基準に基づき判定します。

選考基準

  • 進学したい意思が伝わるか
  • 進学する目的は明確か
  • 入学後の資金計画が明確か

7.内定通知

入学試験の合否発表と同時に、郵送にて通知します。

選考通過後のサポートについて

 大学として本奨学金を有意義に活用してもらいたく、使途についてヒアリングを行うとともに、奨学生の皆さんが実りある学生生活を送れるよう、希望者に対して以下のようなサポートを予定しています。

①入学準備費用の使い道について、奨学生の方からの書面報告を予定しています。内定通知の際に参考として、学生生活スタート時に学費以外に必要となる物品(教科書等)に係る費用や、当面の生活費等を併せて案内しますので、計画的に活用するようにしてください。

以下希望者のみ

②毎年のレポート(3.奨学金の内訳②)等をもとに、学長はじめ大学関係者との懇談会を年1回程度行います。今後の支援の参考にしたく、ぜひ積極的にご参加ください。

③社会的養護のもとで育った本学学生同士の交流の場面や外部の支援団体への紹介の機会を設けます。

CONTACT

申請書類の提出先・問い合わせ

学校法人 日本福祉大学 入学広報課

電話:0569-87-2212

E―Mail:nfu-ad@ml.n-fukushi.ac.jp

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