36℃の言葉。あなたの体温を伝えてほしい。 2012年度 日本福祉大学 第10回 高校生福祉文化賞 エッセイコンテスト入賞作品集
学長メッセージ
審査員の評価と感想
入賞者発表
第1分野 人とのふれあい
第2分野 あなたにとって家族とは?
第3分野 わたしが暮らすまち
第4分野 社会のなかの「どうして?」
学校賞
 
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学長メッセージ

日本福祉大学学長
加藤 幸雄
 第10回になる今回は、例年以上に多くの生徒や学校から応募がありました。応募していただいた高校生諸君に感謝すると同時に、ご協力いただきました先生、保護者、また企画やプレ審査などを担当された関係者のみなさまのお力添えに、心よりお礼申し上げます。
 応募の作品は、これまでにも増して、相手の立場や小さないのちに目を向け、自然や環境を大切にするこころがあふれていました。私はすぐに、梅原猛先生が言われる「草木国土悉皆成仏」という言葉を連想しました。大震災を経験したことによる社会的な変化が反映されているのでしょうか。直接的に震災をテーマとして取り上げてはいなくとも、「いのち」「くらし」あるいは「いきがい」への思いが深まっているように感じました。
 高齢社会の反映か、祖父や祖母との心温まる関わりが目につきました。本学は、「寿齢讃歌」といって80歳以上の方を写真に撮る展覧会を応援していますが、今年は高校生の参加が目立ちました。写真と文章との違いはあれ、高齢者と若者が世代を超えてつながっていくことで得られる宝物を大切にしたいものだと思いました。
 社会的事象への関心の幅が広がっているように思われます。インターネットの影響があるのかもしれません。それにしても、子育てや虐待、扶養義務から選挙権、原発、マスメディアのあり方等々、実に様々な論点の広がりをうれしく思います。作品の中には、サークルなどでしっかり討議した経過をふまえて、自分の考え方を深化させているものもありました。素晴らしいことです。
 これからも、体験したことや感じたことを、より深く洞察する作品があふれることを期待します。
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