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「学生への情報モラルの指導方法について」をテーマに全学FD/SDを開催しました

 スマートフォン、SNS等の普及により、現在の学生は以前にもまして情報化された生活を送っています。その生活空間は、社会と直結しているため、従来ならあまり意識しなくても良いケースにも注意を払わなければならなくなりました。しかし、学生に対してどのように指導すればよいのかわからない教職員も多いと思います。今回の全学FD/SD事業では、金城学院大学の長谷川元洋教授をお招きし、情報機器や情報サービスの利用にあたって、初年次教育やゼミ指導等で学生に指導すべき点について、指導事例も交えて紹介いただきました。

 長谷川教授からは、ネット利用により学生がどのような問題を起こしたり、問題に巻き込まれたりするか、考えられる点について、危機管理の視点よりお話いただきました。具体例としてSNSへの投稿が就職活動に良い影響を与えたケースと、悪い影響を与えたケースを紹介いただき、学生にとっては気軽な投稿でも、学生や所属する機関にいかに重大な影響を与えるかを知りました。
 思いもよらない影響を受ける可能性があるため、金城学院大学では、入学前、入学直後、在学生オリエンテーション時と、学生に繰り返し情報モラルの指導を行う他、最近では研究倫理に関する指導を行ったり、ビデオ教材を用いて初年次教育として著作権に関する意識を高めたりと、様々な学習機会を設けています。学生に自分事として捉えてもらうためには、身近に起こった事例を紹介するのが効果的であり、かつ、定期的な啓発活動が重要であることを学びました。

 その後は、参加者がグループごとに身の回りで起きた情報モラルに関わるトラブル事例を話し合いました。各グループで出てきた事例を全体で共有し、さらにそれに対して長谷川教授から対処法のアドバイスをいただきました。SNSへの投稿内容について学生にどこまで注意を促したらよいか迷う場合があるとの報告に対しては、「指導した方が学生のためになると思う時は指導すべき」との回答をいただきました。学生の表現の自由を守りつつも、学生の将来に影響を及ぼすこともあるため、情報モラルを教える必要があるということでした。
 情報化の進展により、日常生活の出来事がつぶさに社会に拡散することがあるため、今回学んだことを参考に、学生の指導に活かしていきます。

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