科目名 文学

単 位 数 学年配当 開講期間 担 当 教 員
2 1 前期開講 森 彩香

テーマ
19世紀英国における博愛主義とチャリティーの精神の文学を通じた理解

科目のねらい
<キーワード>
19世紀の英国文学  博愛主義とチャリティー
自助と慈善

<内容の要約>
内容の要約:本講義では、19世紀英国における自助と互助そして公的救貧の間に位置付けられる博愛主義やチャリティーの精神を文学を通じて知ることを目標とします。この講義で扱うチャールズ・ディケンズの『クリスマス・キャロル 』 は人間的な暖かみのある小説で、現代に息づく人間観の一端を見せてくれます。その他に、19世紀の英国で盛んに議論されていた労働者や女性の法的立場に関する問題も文学の中に見出だすことができ、こうした背景に対する理解も小説を多面的に読む手助けとなります。弱者救済のあり方も方法もさまざまで、善悪で簡単に割り切れるものでもありませんが、さまざまな小説や批評を通じて19世紀の英国の人々が考えた慈善にまつわる問いを読みとく力を養います。

<学習目標>
英国の博愛主義とチャリティーの歴史的背景を文学を通じて理解することができる。
文学を通じて異文化を知ることができる。
文学を読みとく力を身につけることができる。

授業のながれ
ガイダンス/博愛主義とチャリティ
農業改革と貧困(Henry Mackenzieの“The Man of Feeling”)
農業改革と紳士・淑女像の変容(Jane Austenの“Emma”)
自助と慈善(Samuel Smilesの"Self Help"とCharles Dickensの"Oliver Twist")
支配と従属の構造(John Stuart Millの"The Subjection of Women")
女性史における福祉(Charles Dickens の“David Copperfield”と“Bleak House”)
ジェンダーを巡る言説(John Ruskinの"Sesame and Lilies"とMrs. Henry Woodの"East Lynne")
住宅管理活動とナショナル・トラスト
帝国と慈善(Charles Dickensの“Bleak House”とHannah Moreの“On Slavery”)
"Christmas Carol"読解 第一章
"Christmas Carol"読解 第二章
"Christmas Carol"読解 第三章
"Christmas Carol"読解 第四章
"Christmas Carol"読解 第五章
総まとめ

準備学習の内容・学ぶ上での注意
本講義では博愛主義とチャリティーの精神を『クリスマス・キャロル』を通じて読みとくことを目標としています。シラバス記載の小説や批評は一部引用の翻訳を配布プリントに記載し、講義形式で行います。『クリスマス・キャロル』は平易な英文で書かれてはいますが、実践的に読み進めていきますので、単語の意味を調べて日本語訳を考えておくなど、講義開始前の熟読を要します。

事前事後 学習内容 時間数
事前 テキストの単語の意味を調べ、内容の概要を日本語でまとめる。疑問点を整理し質問できるようにしておく。 10
事後 授業毎に課せられる課題レポートに取り組む。 5

本科目の関連科目
 

成績評価の方法
期末試験(筆記・Web・レポート・最終授業内) 40%
授業内でのレポート・課題等 60%
その他  0%
課題レポートの提出、授業での積極性を重視します。

テキスト
■テキストを使用する
■レジュメを使用する
□未定 (最初の授業で指示する)
<著者>Charles Dickens  <テキスト名>A Christmas Carol Level 3 Oxford Bookworms Library (English Edition)  <出版社>Oxford University Press



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